Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

流動化する政局・・・そのために

 本来は「選挙のない3年」という黄金期間だったはずだが、国会周辺にはさざ波以上のものが立ち始めた。旧統一教会問題で、過度なお布施をあつめる宗教団体への規制議論が高まり、公明党の支持母体創価学会への飛び火がありそうだ。

 

 与党自民党にとって小選挙区での勝利のためには創価学会票が欠かせないのは理解できるが、消費税増税集団的自衛権特定秘密保護法GDP比2%防衛費の議論など、足かせになる傾向があることも確かだ。この際、公明党と縁を切り、維新の会や国民民主党と連立した方が、自民党としては政策遂行がやりやすいような気もする。

 

    

 

 一方で立憲民主党も、昨年の共産党・れいわ新選組などのとの共闘では政権奪取は覚束ないとして、野党糾合の方向性を左から右寄りに変化させている。国民民主党とは直ぐには合流できないとしても、維新の会との政策協定はあり得る見通しだ。

 

立憲民主・維新、通常国会も共闘継続 統一選へ食い違う思惑:時事ドットコム (jiji.com)

 

 中央政局はこのように動くのは、ある意味当然。僕を含めた高齢者層のための政治をしてくれる自公政権に対して、若者のための政治を考えてくれる政党が出来てくれたらいいと思う。そうしたら、新しい枠組を目指した政局流動化も起きよう。新しい野党共闘には、高齢者には手厚い給付をしながら若者には子ども手当+α程度で済ませ、後の財政健全化のための増税を彼らに求めるのはやめさせて欲しい。維新の会はベーシックインカム(BI)制度も提唱していることだし、立憲民主党も議論に参加して欲しい。

 

 その共闘のハードルは、地方組織だという。中央で感じる危機感と地方の意識が乖離しているからかもしれない。そういえば共産党武装蜂起を止めるとして30年近く経つのに、党名を変えるには「地方組織が言うことを聞かない」というのがあるそうです。自民党を含め、各政党のガバナンス力が問われる年になるかもしれませんね。

やはり兵器の実験場に

 厳寒のウクライナ戦線、東部ではロシアの民間軍事会社<ワグネル:ワーグナーのロシア語読み>が攻勢に出て、要衝バフムートの北部で激戦が起きている。米英も傭兵として民間軍事会社を採用しているが、主な任務は警備や物資輸送。最前線で闘う民間企業というのは、やはりロシアならではである。

 

 対するウクライナ、欧米からより強力な武器をと要望して、ゼレンスキー大統領は米国議会で演説までした。その甲斐あってか、主力兵器の供与が検討され、一部供与されることになった。

 

・英国の主力戦車MBT)「チャレンジャー2」

・対空ミサイルシステム「パトリオット

・ドイツのMBT「レオパルド2」

・同装甲兵員輸送車「マルダー」

 

 などだ。日本の某議員は、自衛隊が廃棄予定の多連装ロケットランチャー「MLRS」を供与してはどうかと言っている。そういえば「74式戦車」も引退予定だったよね。これらも、ウクライナの地で闘うことになるのだろうか?

 

        

 

 僕が戦争を学んだのは、例えば本書の著者ジェィムズ・F・ダニガンのデザインしたシミュレーションゲーム。市販されるものだが、内容は軍が作戦検討に使えるレベルにある。昨年CSISが台湾有事にシミュレーションをしたが、その際もゲームを使用している。

 

 兵器は実際に使ってみないと真価はわからない。だからウクライナの地は、現代兵器の実験場として大変注目されている。例えばJSFと名乗る軍事ライターがいて、移動式ミサイル発射台は捉えにくいと言う。

 

HIMARSを撃破できないロシア軍と航空優勢を得ていない移動式ミサイル発射機狩りの難しさ(JSF) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

 この記事の中に「Oryx Blog」が紹介されていて、両軍が失った兵器の一覧が示されていた。MBT、装甲車、偵察車、兵員輸送車、攻撃ヘリ等々。こんなサイトが日本語であったのかと、ちょっと驚いた。不幸なことではありますが、次代の戦争シミュレーションに必要なデータが、どんどん生まれているということですね。

国会って何なんだっけ?

 今日から、今年の通常国会が始まる。政府・与党として当面の山場は、過去最高114兆円まで膨らんでしまった来年度予算の審議だ。特に実質倍増の防衛費は、議論の焦点になるだろう。

 

 昨年、この書で「熟議デモクラシー」という言葉を学んだ。一気に変えてはいけない、毎年5%ずつ変えていくのが理想とある。

 

市民運動出身の首長 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

 その考え方からすると、昨年秋からの防衛費GDP比2%実施の議論の進展は、急だったと思う。国際情勢からいって、またこれまで全く思考停止して時間を空費していたことからいって、やむを得ない面もある。しかし与党はそうだったとしても、野党は何をしていたのか?防衛費増額に(与党以上に)前向きな維新の会はともかく、立憲民主党共産党・れいわ新選組は、政治とカネという古いテーマで内閣を糾弾し、4大臣の首を挿げ替えさせることで満足してしまったのではないか。

 

    

 

 この経緯を見て、改めて「国会って何だっけ?」と考え込んでしまった。ある人によると、米ソ冷戦終結後「もうインテリジェンス機関(CIA)は要らないのではないか」との意見があり、米国議会は3年かけて「熟議」した。結論は「例えソ連は無くなっても、国家のインテリジェンス機能は必要だ」となり、現在に至る。

 

 米国は大統領制で、大統領が何でもできると思われがちだが、実は議会の力も強い。昨年ペロシ下院議長が台湾を訪問して中国を怒らせたが、彼女は大統領の継承順位3番目の重要人物だからである。日本の衆院議長とは、重みが違うように思う。

 

 <サンデーモーニング>のコメンテータである寺島実郎氏が「米国に対して、人口比2倍の国会議員を持つ日本。本当にこんなに多くの議員が必要か?」とよく仰る。この番組自身にシンパシーは感じないが、この意見には同意できる。

 

 「閣議決定してしまえば、あとは国会をしのげばいい」という形では、日本の民主主義の是非が問われるというものでしょう。

休日の変化、嬉しいこと残念なこと

 新年になって変わったことがいくつかある。特に休日の楽しみについては、2つインパクトのある変化があった。まず嬉しかった方から。

 

 毎週見ているNHKの「NHK杯早碁選手権」。囲碁の世界の「AI化」によってプロの打ち方も変わってきたし、僕ら素人にも優しい工夫が見られる。昨年度から「AIによる勝率インジケータ」が画面に出るようになった。

 

AI時代の子供たちへ - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

 

 一手の着手でインジケータが動く、なるほどもっといい手があったのかと気づかせてくれる。さらに今年度からは、手番にあたる側の着手予想ベスト3が表示されるようになった。「2の六」とあるとマス目を数えて「ああ、オスのね」などと悦に入っていた。ただ数えるのは面倒くさい。解説の大盤には数字が振ってあるからいいが、対局の盤面だとそうはいかない。

 

    

 

 ところが新年の放送から、画面の左上に小さな盤面が表示され、お勧め順に「A・B・C」と示してくれるようになった。これにはとても助けられ、毎週欠かさず録画して見ている。

 

 次に残念な方。諸物価高騰、経営が苦しくなる企業も多く、株主優待がグレードダウンしている。「吉野家」の優待券が、300円✕20枚/年から500円✕8枚/年にされてしまったことは報告済み。加えて新年から、当家のお肉サプライのかなりの部分を頼っていた「アトム」の優待商品が変更になってしまった。

 

アトム肉のしゃぶしゃぶ - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

 

 このように常用していたのだが、黒毛和牛のしゃぶしゃぶ肉は旧年中に発注したものでおしまい。さらに豚肉の焼肉・しゃぶしゃぶセットも無くなってしまう。

 

        

 

 残っていたポイントで目いっぱい発注したお肉が、本日ようやく到着。大事に冷凍庫の奥に安置しました。少しずついただくようにします。

インボイス登録、僕は見送り

 現在、年間1,000万円未満の課税所得であれば、個人事業者は消費税を免除されている。これが今年10月から、インボイス制度導入にあたり変更になる。選択肢は2つ、今のまま免税事業者でいるか、税務署に登録をして「適格請求書発行事業者」として消費税を納税するようにするかである。

 

会社員の副業に「インボイス制度」は必要? 個人事業主との違いは? 疑問を専門家に聞いてみた | Business Insider Japan

 

 この記事のように個人事業者の人達が困っていて、一部野党は弱い者いじめだと政府に撤回を求めていた。それは知っていたのだが、ある日時々お話をさせていただいているイベント事業者さんから封書が届いて驚いた。「適格・・・」の申請をして番号を貰ったら知らせてくれとある。

 

    

 

 インボイス制度の内容をよく知らなかったと気づき、改めて勉強した。イベント事業者さんから見れば僕は納入業者。僕が僕自身の仕入れの際に払った消費税の証明書(インボイス)を付けてくれれば、事業者さんはイベント視聴者から得た料金に乗せた消費税から、僕の分を引いて納税すればいい。そうでないと、事業者自身がカブることになる。

 

 ただ僕自身の「仕入れ」って一体何だろう?PCで作ったスライドをイベント会場に送り、それに沿って話すだけの仕事である。

 

・PCやWiFi とっくに減価償却済み

・プロバイダ料や電気料金 そりゃあるけど・・・

 

 仮に「適格・・・」事業者登録をしても、金額は微々たるものと分かった。「消費税分謝礼から引きますよ」と言われても構わないとハラをくくって、登録申請は見送り。

 

    

 

 この日は大手町で、あるイベントに出る。途中で<オアゾ>の「大戸屋」でランチとした。「さばの炭火焼定食」950円なり。食べながら制度の内容が分かりにくいことをかみしめました。自分に降りかかったから調べましたが、そうでなければ知らんふりだったでしょうね。あー、税制ってめんどくさい。