Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

やはり兵器の実験場に

 厳寒のウクライナ戦線、東部ではロシアの民間軍事会社<ワグネル:ワーグナーのロシア語読み>が攻勢に出て、要衝バフムートの北部で激戦が起きている。米英も傭兵として民間軍事会社を採用しているが、主な任務は警備や物資輸送。最前線で闘う民間企業というのは、やはりロシアならではである。

 

 対するウクライナ、欧米からより強力な武器をと要望して、ゼレンスキー大統領は米国議会で演説までした。その甲斐あってか、主力兵器の供与が検討され、一部供与されることになった。

 

・英国の主力戦車MBT)「チャレンジャー2」

・対空ミサイルシステム「パトリオット

・ドイツのMBT「レオパルド2」

・同装甲兵員輸送車「マルダー」

 

 などだ。日本の某議員は、自衛隊が廃棄予定の多連装ロケットランチャー「MLRS」を供与してはどうかと言っている。そういえば「74式戦車」も引退予定だったよね。これらも、ウクライナの地で闘うことになるのだろうか?

 

        

 

 僕が戦争を学んだのは、例えば本書の著者ジェィムズ・F・ダニガンのデザインしたシミュレーションゲーム。市販されるものだが、内容は軍が作戦検討に使えるレベルにある。昨年CSISが台湾有事にシミュレーションをしたが、その際もゲームを使用している。

 

 兵器は実際に使ってみないと真価はわからない。だからウクライナの地は、現代兵器の実験場として大変注目されている。例えばJSFと名乗る軍事ライターがいて、移動式ミサイル発射台は捉えにくいと言う。

 

HIMARSを撃破できないロシア軍と航空優勢を得ていない移動式ミサイル発射機狩りの難しさ(JSF) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

 この記事の中に「Oryx Blog」が紹介されていて、両軍が失った兵器の一覧が示されていた。MBT、装甲車、偵察車、兵員輸送車、攻撃ヘリ等々。こんなサイトが日本語であったのかと、ちょっと驚いた。不幸なことではありますが、次代の戦争シミュレーションに必要なデータが、どんどん生まれているということですね。