Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

AI時代の子供たちへ

 今日は「子供の日」だ。本来晴れやかな気分になるはずなのだが、緊急事態宣言やマンボウ下ではいまいち盛り上がらない。主として男の子の「節句」だから、武者人形や太刀・鎧兜・鯉のぼりなどが飾られる日だ。写真は先日ちょっとした会合をした青山の「アジア会館」ロビーに飾ってあったもの。

 

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 コンパクトだが立派な飾り物だ。僕の家は裕福ではなかったので、鯉のぼりも上げてもらった記憶はない。地元の名士だった従兄弟の家に行って、飾りつけを見ながらお菓子など食べさせてもらったね。

 

 貧しかったけれどおおらかでもあった「昭和の子供の日」、今の子供たちにはいいこともあるが面倒なことも多いだろう。Global&Digitalの流れは止まらないから、英語塾は必須。初等教育段階からプログラミング教育も必要だと言われている。K字回復に象徴されるように、G&Dの流れに乗れる人と乗れない人では厳然たる格差があり、今後もますますKが大きくなるだけだから。

 

 そんな子供たちがリテラシーを磨く必要があるひとつが、AI利用。先月欧州委員会がAI規制法案を提出したように、世界中で活用が進みそうだが規制論も根強い。ある識者によると、

 

・AI開発者の人種等属性に偏りが見られこれを是正すべし

・AI導入は利点がリスクを大きく上回る分野に限るべき

・開発企業は徹底したAI倫理教育をし、説明責任を果たすべし

・自動運転や医療診断などのハイリスクAIにはより広範な規制を

 

 を働きかけているという。

 

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 一方で今年度のNHK囲碁・将棋番組で、AIによる形成判断がインジケータで表示されるようになった。素人目にも、1着1着の効果が分かるので、とても勉強になる。この場面のように黒59%、白41%程度の差では、まだまだ形成不明というのが解説者の意見。それでもAIを活用して強くなる若手は多い。将棋の藤井二冠もAI活用に積極的だという。囲碁界でも若手がどんどん使い、ベテランを脅かしている。

 

 この世界でも、AIによってK字格差が助長されることになるだろう。2050年ごろには今の子供たちは「AI世代」と呼ばれて社会の中核を担っているのでしょうね。ICT石器時代の技術者だった僕は、泉下から見守っていますよ。