Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ボリュームランチ(とんこつ対決)

 今週もテレワークの傍ら、2度ランチを外食した。静岡県の緊張事態宣言も継続中だからか、9/12まで休業中という店がずいぶん多い。何度かご紹介した「味よし屋・市民食堂」も閉めてしまった。あの店のコストパフォーマンスは熱海でも指折りなので、ちょっと残念。熱海市民クーポンも使えたのにね。

 

 最初の外食ランチは、駅ビル「ラスカ」の3階にある「五味八珍」。何度も何度も通った店だが、多くのお店が閉めないまでもランチタイムを短くするなどしているので、午後中ずっと食べられるというのは、非常にありがたい。この日は午前中の会議が長引いたが、あとは夕方からの会合があるだけなので、その間に買い物に出た。

 

 PM3時、さすがにここも客は少ない。窓際の明るい席に案内されて、選んだのは「とんこつラーメン」792円なり。餃子とのセットで、醤油・味噌ラーメンにつけ麺は食べたことがある。とんこつだけが未体験だったので、今日は単品で注文。

 

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 空いているせいか、直ぐに運ばれてきたのがこれ。大きめの丼に、醤油とんこつと思しきスープがなみなみと入っている。叉焼が2枚・メンマ・木耳・半熟卵・刻み葱・ゴマがあしらってある。麺は太めの縮れ麺、固さは普通より少し柔らかめ。スープは旨味たっぷりだが、思ったほど濃厚ではない。特段何かがすごいというわけではないが、美味しく食べ終えた。

 

 2日ほど空けて次の外食ランチ、熱海銀座の方に降りて行って「市民食堂」は閉まっていることを知った。仕方がないので市役所まで足を延ばし、ふと思いついたのが「とんこつ対決」。市役所前「田中屋」で本業のラーメンを食べることにした。

 

 ここのとんこつラーメン(750円)は、醤油・塩・味噌とベースが選べ、さらにいろいろ選べるカスタムメイド型。

 

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・醤油ベース

・麺は固め

・スープは濃厚

・脂は少なめ

 

 と注文した。ランチタイムなので客も多く、5~6分待って運ばれてきたのがこれ。大きな海苔が目立つが、丼そのものは大きくない。太めのストレート麺で、海苔の他叉焼1枚・ウズラ卵・小松菜・刻み葱がトッピング。多くないはずのスープが非常に濃厚、小松菜などをからめてゆっくり味わった。うーん、これは好みの味を定めるまで、少し通わないといけないかも。

 

 結論は「引き分け」です。どちらも僕は「凄い」とは思いませんでした。「替え玉」などオプションが多い分だけ「田中屋」優勢かもしれませんが。

中部圏住みたい街の第三位

 尾張一宮という街は、濃尾平野の中心地にある。名古屋市は平野の中心というよりは、長良・揖斐・木曾三川の河口のエリア。本当の真ん中は一宮だという誇りがあって、銘菓「ど真ん中」という土産物もある。「はだか祭り」で有名な国府宮は、尾張の国では三番目の三ノ宮にあたる。あくまで一番は一宮市にある真清田神社だ。

 

 まあ誇りだけは高いのだが、戦後復興の基幹産業である織物業は、日米繊維交渉などでいじめられ、その後は中国・アジアの安い産品に押されて左舞いになった。零細織物業(通称ハタヤ)が多く、ハタヤの旦那は昼間っから喫茶店通い。これが一宮に喫茶店が多く、モーニングセットに茶碗蒸しが付いてくるような文化を育てた。

 

 僕はこの街の中心地で生まれ、生家の近くには自民党副総裁になった江崎真澄事務所や、後に首相になった海部俊樹事務所もあった。ただ僕の学生時代には、すでに不況の波が来ていて、街全体に元気がなかった。地元の一宮高校に進学したが、ここもOBで有名な人と言えば政治評論家の田中直毅氏だけ。

 

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 名古屋市内の大学に進学したのだが、そこでは尾張一宮出身者は典型的な田舎者扱い。特にサークル付き合いのあった有名女子大の娘たちには、全く相手にしてもらえなかった。

 

ダイバーシティを知らなかった頃 - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

 

 に書いたように、本当の富裕層は名古屋市内の中心地に豪邸を構えていて、その「上級市民」の中でだけ交際や縁談を進めていたからだ。その街を離れてもう20年近くになる。記憶も薄れかけていたのだが、面白い記事が目に留まった。ある調査で、中部圏の買って住みたい街ランキングに一宮市が入ったという。それも年々順位を上げ、名古屋の上級市民エリア(中区・千種区)に迫っているという。

 

中部圏の「買って住みたい行政区」ランキング! 3位「一宮市」、2位「名古屋市千種区」、1位は3年連続で?(All About) - Yahoo!ニュース

 

 名古屋市中区栄の繁華街ではなく名古屋駅を基準に考えれば、千種駅一宮駅も所要時間は10分ほど。それでいて、付近にはまだ田園や緑のエリアも多い。高級ベッドタウンとして復権してきた故郷には拍手を送りたいです。

 

 まあ、僕が戻る(引っ越す)ことはないでしょうがね。

Storage装置の変遷

 コンピュータの構成要素のうち、演算装置(CPU)と同様に重要なのが、記憶装置(Memory, Storage)である。入出力装置(ディスプレイ、キーボード、プリンタ等)や通信装置も重要だが、演算装置と記憶装置なくしては何もできない。

 

 僕がコンピュータなるものをいじり始めた時、研究室にはまだ磁気テープ装置があった。半導体Memoryは高価なので、CPUの隣に少しあるだけ。すぐには演算に使わないデータは、Storageとしての磁気テープに記憶される。それを何度もかけ替える作業は、結構面倒くさかった。

 

 大学の電算センターには新鋭機が入っていて、Storageがハードディスクドライブになっていた。100MByteあるというので、びっくりしたものだ。ハードディスクも磁気記憶装置である。円盤が高速で回転し、磁気ヘッドがそれにぎりぎりまで近づいて、データをやりとり(読み書き)する。ヘッドと円盤の関係を、メーカーは、

 

 「ジャンボジェットが地表1cm(1mmだったかな?)を飛ぶくらい」

 

 と説明していた。技術のすごさを示す言葉なのだが、ちょっとブレたらクラッシュしてしまうという弱点を表したものでもある。

 

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 初期のハードディスクは、しっかりと設置される場所にしか置けなかった。稼動中に衝撃を受ければクラッシュしかねなかったからだ。耐衝撃性を高めることで、PCにも搭載できるようになったが、やはり故障率は他の部品より高かった。

 

 そこで考え出されたのが「RAID HDD」、複数のハードディスクドライブをまとめてひとつのStorageに見えるようにしたもの。複数のドライブに同じデータをもたせる冗長性があって、一つのドライブがクラッシュしてもデータそのものは使えるというアイデアだ。

 

 そんな苦労もしたハードディスクドライブの歴史を、僕は50年ほど見てきた。しかしその時代も、もう終わりそうだ。

 

近い将来「ハードディスクは滅亡する」、ストレージ企業が予測 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 

 SSD半導体メモリ、高価ではあるが衝撃に強く、データ入出力速度が高い。いずれコストが下がってくれば、磁気テープをハードディスクドライブが置き換えたように、Storageの地位を奪うだろうとは思う。

 

 ちなみに「ストレージ」と発音しても米国人には分かりません。ちゃんと「ストーレージ」と言いましょうね。

B20デジタルタスクフォースの提言

 昨年のG20は「データを持ち出せない国」のひとつサウジアラビアが議長国、残念ながら前向きなデジタル政策の議論は望めなかった。しかし今年はG7国のひとつでもあるイタリアが議長国、少しはデジタルにも目を向けてもらえることを期待している。G20に先立ち、産業界の会合B20が開催されて、9つのテーマで議論が行われ提言に繋がった。今回9つのうちの4つ(ヘルスケア・エネルギー・貿易投資・デジタル)についての説明会があった。

 

 ヘルスケアについてもデジタル化の流れは当然強く、データを活用してサスティナブルな医療体制を構築するなどの提言になっていた。エネルギー・貿易投資でも似た傾向である。では僕らの本丸「デジタル革新タスクフォース」の提言はというと、DXは持続可能なグローバルエンジンだと位置づけ、経済成長の主力であり気候変動やパンデミックと戦うのに不可欠なものと最初に述べている。ただ問題もあって、ネットワーク(資源)やスキルの格差・セキュリティへの懸念・(DXに対する)投資や意識の低さも散見されるという。そこで具体的提言が4項目、

 

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1)インターネット接続の不平等をなくす

 世界規模のネットワークを、固定・モバイル・衛星など最新技術を用いて、大容量化と地域拡大を実現する。発展途上国を含めて、技術へのアクセスを可能とするような、官民協力が重要。

 

2)デジタルエコシステムによる信頼獲得

 公正な競争のため規制原則を簡素化する。多国間の対話を活性化させ、サイバー空間での国家の責任ある行動を求める。サイバーセキュリティと個人情報保護に対する強固なフレームワークを構築する。

 

3)官民協力による技術発展

 AI、IoT、クラウド等の発展・普及、量子コンピューティングのような先端技術の登場にあたり、長期的な市民参加による市場主導型のR&Dを促進。デジタル技術に対する官民のR&D投資を再編成する。

 

4)デジタルが組み込まれた社会の実現

 官民協力によりデジタルGAPを克服する国家戦略を定義する。個人のスキル格差も目立つ今、スキルアップのためのカリキュラムを充実させる。

 

 となっていた。提言は「ポリシーがあればコロナ禍からの回復、DXによる発展も可能」と結んでいた。中国・ロシアも入ったG20への提言、どこまで具体的なOUTPUTに繋がるでしょうか?

韓国の国防予算

 数々の混乱はきたしたものの、米軍のアフガニスタンからの撤収は完了した。20年間の闘いで最大9万人いた米軍、直近でも2万人ほどは駐留していた兵力は、この地を離れた。それでは米軍の次の「主戦場」はどこか?常識的に考えれば、東アジアということになるだろう。米軍は、フィリピンからはずっと以前に撤収していて、今は日本に約4万人、韓国に2万人ほどいる。台湾に派遣しろという過激な意見もあるようだが、そうなれば米中間には極めて高い緊張が走ることになる。

 

 東アジアの緊張は、日本の防衛予算にも反映されていて、今回の概算要求額は5.4兆円まで増えた。GDP比1%に迫っているが、1%枠にこだわる必要はないとの意見も聞かれる。それを上回るペースで増えているのが、韓国の国防費。文政権になってから5%以上の高率で増え続け、来年度は5.3兆円と日本のそれに迫った。為替レートの変動もあるから、ほぼ同額といっても差し支えなかろう。

 

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 なぜ北朝鮮と宥和姿勢をとる文政権で国防費が増えるのかと不思議だったが、「自主防衛」能力を増やして米軍の肩代わりができるようにという意図らしい。簡単に言うと米軍が朝鮮半島からいなくなっても、韓国(半島?)防衛が可能なようにしたいようだ。もちろん直ぐに米軍がいなくなれば「アフガン化する」との危機感はあって、見捨てられないようにとの配慮はある。

 

「韓国のアフガン化」を恐れる保守 左派は「自主国防の強化」を訴えて米軍撤収を画策|ニフティニュース (nifty.com)

 

 ただ半島防衛能力強化といったときに、仮想敵はどこなのかというのが一つの疑問。来年度の国防費には軽空母建造費が入っていて、その次には原子力潜水艦の計画もあるらしい。狭い黄海日本海(東海じゃないよ)が主な作戦海域だとして、空母や原潜がどうして必要なのだろう。やはり日本の軍備を意識していて、

 

・「いずも」など基幹の四八艦隊(軽空母4隻・イージス艦8隻)に対抗したい。

・日本の海上自衛隊が持っていない原子力潜水艦保有したい。

 

 との想いがあるようにしか見えない。艦載機や護衛艦との緊密な連携を要する空母艦隊を育てるには長い月日が要るし、騒音の大きな原子力潜水艦の運用もまた難しい。なんでも日本に勝ちたいという国民意識におもねった政策なら、あまり実があるようには思えませんがね。