Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

お帰りなさい「油や」さん

 大手町ビルの「大規模修繕」はまだ続いている。それでも先日紹介した「まるや」や「玉乃光酒造」などのほか、以前「美味しかったよ」と言ったら今週で閉店と言われた店「油や」も再開業していた。気づいたのは7月なのだが1回/週程度のオフィス通いでは、大手町ビル地下でランチのタイミングはなかなか巡ってこない。

 

https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/10/13/060000

 

 あと以前よりは小食になっているので、「まるや」のご飯・味噌汁お替り自由や、「油や」の大盛り無料という看板が逆に僕を躊躇させる。東京行きの日は朝ごはんはなるべく軽めにと思っていても、よほど遅くならないとかつてのランチ食欲は湧いてこない。先日の「まるや」の時は、まさにそういう遅さ(15時近く)だった。

 

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 今日も強風を避けるため、地下街を通って経団連会館に行く。まだ14時ころだが、「油や」の前でちょっと迷った。普通のラーメンよりはカロリーが低いと謳っている。確かにあのスープは高カロリーだ。その時ひらめいたのは「そうだ!大盛りにしなければいいのだ」ということ。確かに先日の「まるや」でもご飯等のお替りはしなかった。

 

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 さて食券を買おうとして、ちょっと気になったのが「昔から680円だったけ?」ということ。記憶では650円だったはずで、リニューアル開店なのと「COVID-19」騒ぎによる客の現象から、ベースを値上げせざるを得なかったのだろう。入り口で体温計を持って待っていた店員さんに「普通盛りで」と言って示された席に座った。

 

 カウンターにはアクリル板が設置され、客が立ったあとの席は消毒液で拭いている。この店も「夜の街」で飲んだ後の〆のラーメン客もくるだろうから、小池都知事のいう「適切な対応」をしているわけだ。

 

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 しばらく待って運んでもらったのがこれ。セルフサービスの刻み玉ねぎをたっぷり入れて、念入りにかき混ぜゆっくり食べ始めた。麺の下に隠れていた濃厚なスープと油、玉ねぎやトッピングのねぎを混ぜ込めば混ぜ込むほど、旨味が増してくるようだ。まだ温かさの残る麺のしっかりした歯ごたえを楽しんだ。まさに「おかえりなさい」という気分。

 

 うん、普通盛りでもお腹は満足しましたね。以前のようにどん欲に炭水化物を漁ってはいけないということです。肝に銘じましょう。

血まみれステーキとカテナのワイン

 長く暑かった夏が終わると、急に平年並みかそれ以下の気温の日々となった。慌てて衣料品を夏物から秋物に変え、短パンの全部とアロハシャツの半分を仕舞い込んだ。飲み物の方も、入れ替え時期。酒税の変更で第三のビールが値上げ、ビールは値下げらしい。ただ当家ではビール類よりもワインである。食欲の秋だからと、毎週末に1本呑むつもりでマイレージでちょっと高級な赤ワイン5本セットを貰った。

 

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 ナポレオンがこよなく愛したというジベリイ・シャンベルタンを含め、フランス・アメリカ・イタリア・アルゼンチンの見事な赤ワインセットである。いずれも「COVID-19」騒ぎが収まらず再びロックダウンとの声も聞かれる中、当面現地で飲むのは夢のまた夢である。

 

 さてワインが揃ったら次はお肉、今週も1日東京オフィスに出かけたので帰りに「ハナマサ」で、サガリのステーキ肉を買ってきた。サガリとは横隔膜の一部で、肋骨のところのお肉。脂肪分が少なくローカロリーでヘルシーな部位だという。これを300g弱、中年夫婦にはちょうどいい量だ。

 

 これに合わせるのは「お肉の国アルゼンチンのにしよう」と家内。アルゼンチン・メンドーサの「カテナ」をコルクを開けた。ブドウの種類はカベルネ・ソーベニヨン、評価点91+と表示してある。

 

 次はお肉の焼き方。思い切りレアにしようと、紡錘形の細長い肉を見て考えた。ほとんど脂肪分はなく、軽く筋切りしてコショウを全面に擦り込む。焼き方は厚めの方を1分15秒、薄い方は1分焼いてから、弱火にして他の3辺を合計1分焼きつける。すぐに火から下ろし、付け合わせの野菜を入れてしばらく蒸らす。

 

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 それを各々のお皿にとりわけたのがこの写真。すでに血が滴っているのがわかる。ワインの方も実にふくよかな香りでそれだけで十分うまいのだが、お肉を切り取ると血が滴り塩だけでも、ワサビ醤油を使ってもワイルドな味をワインが引き立たせる。

 

 お皿には「スグリ色」というのだろうか、切り口から流れる血が溜まりこれも野菜などで掬い取って食べる。これもワインに合うのだ。お肉の国・メンドーサの赤ワインとしっかりレアのサガリ肉、今回はベストマリアージュでした。週末用赤ワインはあと4本、ジベリイ・シャンベルタンに合わせるのはどんな肉がいいのか、これからまた迷える日々になりそうです。

ボリュームランチ(カツカレー)

 今週唯一東京オフィスへ出かけた日、朝は本当に軽く済ませて新幹線に乗った。さすがに秋本番、ここ熱海でも朝夕はかなり冷えるようになった。しかし天気予報では昼間は陽がさして温かくなるという。それでも、翌日は11月下旬並みの寒さだとの予報。寒暖の差が激しく、風邪をひきやすくなる時期だ。「COVID-19」でなくても、風邪などひきたくないのは当然だし、いつもよりその思いは強い。

 

 午前中一カ所立ち寄るところがあるのは、かかりつけの産業医に今年の人間ドックの報告に行く必要があるから。体重減によりいくつかの数値は改善していてそれはいいのだが、ちょっと気になることもある。予約した時間をちょっと超えて相談ができ、まずは満足してオフィスに向かった。

 

 3ヵ月に一度くらいの産業医訪問だけれど、さすがに緊張していて空腹感はなかった。しかしオフィスに向かう電車の中で、やはり「お腹空いたな」と思い始めた。東京駅の構内プラットフォームの下のスペースが大改造されて「GRANSTA」という商業エリアとして開業して1~2ヵ月になる。行列のできるラーメン屋や、有名なトンカツ屋など食事できるところも増えたのだが、メニューを見ると総じてお高い。足は自然と改札口を抜けて、いつもの丸の内北口ガード下のお店に向かう。

 

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 まだ11時前なので、ランチのお店として開いているのはちゃんぽんの店「みろくや」くらい。結局その前を通り過ぎて「なか卯」に入った。なんとなくトンカツが食べたくて、選んだのは「カツカレー」。このお店ではカレーを食べたことがないのが「カツ丼」にしなかった理由である。

 

 食欲の秋ではあるが外食産業への逆風は強く、「吉野家」の決算も開業以来の赤字だという。テレワークなどで減った都心のランチ需要を奪い合っているのだろう、いつもにも増して割引券がいっぱい付いてきた。竜田揚げや小うどんの無料券とは、かなり頑張っているね。使う機会はあまりないかもしれないが、ありがたくいただいておこう。

 

 おもむろにカレーを食べ始めて、どこかで食べたような味だと思った。そう「松屋」の創業カレーに似ている。煮込んだ肉の固まりがゴロゴロ入っているのはいいが、こんなに肉が入っているなら、トンカツ乗せなくてもよかったかなとケチ臭いことを考えてしまった。緊張が解けたせいもあって、まずまず美味しかったです。たっぷり食べたので、仕事に精を出しますよ。

御茶ノ水駅の大改造

 篠突く雨の中、久し振りにJR御茶ノ水駅に降り立った。中央線と総武線が乗り入れていて隣のプラットフォームに乗り換える乗客が多く、朝夕非常に混雑する駅だ。東京駅から中央線でやってきたのだが、朝もう通勤時間は終わっているはずなのに、テレワークがまだ続いているはずなのに、非常に混み合っている。人込み(密)に押されるように、エスカレーターに押し込まれて改札口へ出た。

 

 というのも、駅全体が大規模な工事の真っただ中にあるからだ。聖橋側にあった改札口は、跨線橋ごと無くなってしまっていた。この街も一時期通勤したところで、熱海から新幹線で東京駅までやってきて中央線快速に乗り換えて2駅、ここに来るというのが毎朝の日課だった。あの頃はテレワークなんて夢のまた夢、定刻にオフィスにいるのが「仕事」だったなと思い出した。

 

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 確かに当時からずいぶん古い駅で、ホームドアなどあるはずもなく酔って帰るときなど危ない目に遭ったような気もする。多分エスカレータなどもなく、プラットフォームの両端である聖橋と御茶ノ水橋に改札口が「泣き別れ」していた。それが今は中央に新しい改札口が仮設されている。そこを出て、聖橋側に廻ると工事の全貌を見ることができた。かつての駅の天井に強固なブリッジが出来ていて、その上にクレーンが設置されている。クレーンが屋根や階段を壊したり、新しい設備を据え付けたりしているようだ。

 

 どうもただ御茶ノ水駅だけを改造しているものではなく、この周辺特にプラットフォームに隣接している運河や2本の橋を含めた工事のように見える。現に聖橋の中央部も工事中で車線規制が敷かれていた。そういえばこの運河、あまり水質もよくなく見栄えもいまいちだった。ある建築業界の重鎮が、「オリンピックのマラソンが運河沿いを走る。真夏で匂いもひどい。その様子が4度(オリパラ・男女)も世界に放映される」と運河改装を訴えておられた。

 

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 幸いにもマラソンコースは北海道になってしまったのだが、ひょっとするとその重鎮のご意見で工事が決まったのかもしれない。20年近く前にこの駅に通っていたころとは街の印象はずいぶん変わりました。工事が終わったら、面影は戻るのでしょうか?いや戻ってはいけないのかもしれませんね。

西麻布の隠れ家「たまさか」

 ある外交・貿易に知見のある人から「意見交換したい」とのお誘いがあった。最近まで某大国で仕事をしておられて、帰国してみると出国した時よりずっと「デジタル政策・外交・貿易」の比重が高まっていることを痛感されたらしい。デジタルに一家言ある人何人かと意見交換をしている最中だとのこと。

 

 まあ、一家言ある人の末席に加えてもらえたなら光栄と、指定された昼食会場に出かけた。表参道駅から六本木方面に向かって、10分くらい歩けばいいと案内メールにある。青山霊園も近く、高層ビルは多くない。緑もそれなりに豊かなところだ。しかし道が狭くて真っすぐではなく、妙な三差路や路地がある。仕方がないので、スマホの位置情報をOnにして画面とにらめっこしながら指定のお店に行った。

 

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 お店の名前は「たまさか」、懐石料理の店だという。地理不案内ゆえ早めに出たのが良く、結局一番乗りだった。水の流れる石の階段を数段上ると、風情ある玄関がある。カウンターもあるのだが、案内されたのは靴を脱いで上がる個室。純和風の階段を昇り部屋に入った。定刻にメンバーが揃い、名刺交換をして議論をしながらの食事が始まった。

 

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 先付けは、イチジクにカモ肉や生うにを合わせた滋味深いもの。お椀は懐石の華とも言われるものだが、今日はとびきりうまい丸豆腐だった。お造りは、マグロ。イカ・ヒラメ・サバが美しく盛られている。盛り合わせ方は、自宅で刺し盛りを作るときにもとても参考になるもの。一流の板前さんというのは、やはり見た目も一味違うものだと思う。

 

 このころになると意見交換も佳境に入ってきて、外国から見た日本のスタンスや進行中の国際条約の議論を教えてもらった。僕からは「DATA Driven Economy」を進めるための4条件(データにアクセス可能、フォーマット等の標準化、儲かるビジネスモデル、社会に容認されること)を説明して、サイバー空間には国境がないことを強調した。

 

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 次に運ばれてきたのが、メインの折り詰め。多様なおかずと、舞茸ご飯などが詰まっていた。テンポの良い議論だったので箸の方も進み、あっという間に1時間経ってしまった。従来にも増してデジタル政策分野の国際連携が求められていることで意見が一致、今後も意見交換することを約してランチは終了した。西麻布の隠れ家懐石料理のお店、とってもいい雰囲気でした。教えていただいて、感謝です。