Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

氷が溶けて・・・海流が止まる

 この7月は、史上最も暑い夏になったという。カナダでもギリシアでも山火事が多発。炎に巻き込まれたり、熱中症で亡くなる人が相次いだ。米国のデスヴァレーで55度近くになったのを始め、各所で40度越えの日々が続いた。日本も確かに暑い、しかし40度を越えないだけマシではある。

 

 いよいよ異常気象が本格化したのではと、国連のグテーレス事務総長は、

 

地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代になった」

 

 と警告した。各国が温暖化対策に本腰を入れないと、このような惨事がますますひどくなるということだろう。地球環境については、2つ気になる記事があった。

 

世界的熱波の原因は、南極で起きている「270万年に1度」の超特異現象?|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

 

    

 

 によれば、今が真冬の南極で氷原が増えていないという。これは南極の氷がもう再生しなくて、ただ溶けるに任せるだけになることを予感させる。氷が溶けると、その部分の海水の塩分濃度が下がる。すると、

 

大西洋の海洋循環、今世紀半ばにも停止か 「早ければ2025年」(1/2) - CNN.co.jp

 

 の記事にあるように、海洋の中で起きている大きな循環に支障が生じる。大きな海(太平洋・大西洋・インド洋)では、定常的な海水の循環が起きていて、これは「ベルトコンベア」とも呼ばれて、ゆっくりだが大量の海水を一定方向に回している。これによって温水が北方(例えばメキシコ湾からイギリス)に送られ、海産資源をはぐくむ「母なる流れ」になっている。

 

 これが早ければ2025年には止まるかもしれないというのは、驚愕の予測である。すでに日本近海の漁獲は、ずいぶん変質してしまった。次は水産物どころではない、何かの変化が起きるかもしれない。

 

 かつては、安定した海流を使って発電しようというアイデアもありました。でもそれで海流が弱まったらどうなる?との危惧もありました。人工的な何かをしなくても、海流停止のリスクが今そこにあるということです。