静岡県では、24日が参議院議員の補欠選挙があったせいで、2週末連続の選挙となった。補欠選挙の方はごく単純、3人の候補者の中から一人を選んで名前を書くだけ。それでも投票券の確認から投票用紙の発行、記入用鉛筆の消毒から使用済み鉛筆の回収など選挙会場でのやるべきことは多い。
それが昨日の総選挙では、もっと複雑。
・最高裁判所裁判官の国民審査
をすることになる。裁判官の国民審査では、記載されている裁判官の名前の上に✖印を書いて有権者が罷免の意志を示す。しかし、いつも思うのだが「最高裁判所裁判官が的確かどうかなんて、どうやって判断するんだ」ということ。最高裁がこんな判断を示したという報道は時々あるが、その時の裁判官の名前など憶えているわけもない。
国会議員の候補者については、通常の政権放送だけではなく、種々のメディアが(いいことも悪いことも)伝えてくれる。しかし最高裁の裁判官ひとりひとりについて、何をしたか、どんな信条かの情報はほとんどない。
国民としては情報もなく「罷免か否か」と問われても、答えようがない。右から2番目に名前があると✖が多いという統計も聞いたことがあるが、正直アミダクジくらいしか根拠はあるまい。しかも投票の過半数で✖がないと罷免されないというのは、本当に辞めさせたい裁判官がいたとしてもハードルが高い。現実に、これまで罷免された裁判官は一人もいない。
この制度は「国民が三権分立の一つである司法をマネージできるよ」という、言い訳に過ぎない。意味ないよね~と思うのだが、制度をまっとうにするには、裁判官個人の実績・信条等の開示が必須で、有権者に周知する努力も(政権は)しなくてはいけない。
そこで気付いたのが<沖縄タイムズ>のこの記事。この新聞の偏向度は好きになれないレベルなのだが、この記事については拍手を送りたい。他のメディアもこれに倣って、次回の国民審査の前には十分な情報開示をお願いしたいです。