このプログラムはすでに3期までの卒業生が巣立ち、現在は4期生が卒業研究に取り組んでいる。200名ほどの卒業生は「叶会」というOB会も組織して、いろいろな情報交換を行っていると聞く。今回各期の卒業生から選ばれたOBが、パネルディスカッションに登壇するという案内があったので、これはリアルに聞きに行った。
モデレータ役の大学教授(ICSCoEの中心人物でもある)は、「COVID-19」禍で行動変容が求められる今、ICSCoEは役に立っているのか検証したいと冒頭述べた。つまり、
・世界TOPレベルのカリキュラムや実戦向きの演習
⇒ 急速に拡大したテレワーク環境で、役に立ったか?
・国内外、業種を超えた人的ネットワーク形成
⇒ DXなど新しいニーズに対しても人脈等は生きるのか?
・経営層への助言から実務者の指揮まで担える中核人材育成
⇒ 経営と現場の橋渡し含め、活躍できているのか?
を問いたいということだ。これに応えるパネリストは、石油会社グループ・電力会社グループ・化学会社グループの若手技術者各1名。短い人は卒業後1年実務に就いていないのだが、3人とも堂々と自己紹介・業務の紹介・悩んだこと・経営TOPへの提言などを話した。
まず「COVID-19」禍でのテレワーク増についてだが、3人は座学だけではなく演習でもテレワーク環境の構築や防御、課題などを学んでいたので「役立った」と口をそろえた。
・従業員個人持ちのデバイスが社内システムに繋がってくること
・クラウドなど外部サービスの利用が増えてくること
などを踏まえて、ゼロトラストネットワーク構築やサイバー攻撃侵入経路の多様化に対応、テレワーク前提の事故対応体制の構築などをしたという。続いてDXなどの新しいニーズに対しては、
・GitHub経由の情報漏洩
・管理されていないIoTのリスク
・AIが不正操作されるリスク
などの例を挙げて「DX with Security」を徹底するべきだと、内外のネットワークを通じて意見交換し情報発信をしたと言う。インターネット経済はややもするとセキュリティを置き去りに発展してきたが、その過ちは繰り返されるべきではないと3人は言う。
<続く>