Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

シックスアイズ入りの前に(後編)

 「Quad」とは、日米豪にインドが入った枠組み。仮想敵は中国で、これを封じ込める「Free Open Indian Pacific:FOIP」の具体策の一つだ。トランプ先生主導で2019年にスタートし、昨秋には東京で外相会合が開かれている。バイデン政権になっても、この枠組みに変化はない。むしろ同盟国の絆を重視する政権だから、より強化したいと思っているはずだ。そこに英国が加入したい意向を示している。

 

韓国メディアが連日報道、米日豪印「クアッド」に英国参加の意向 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

 

 「5Eyes」は、英米豪、カナダ、ニュージーランドだから、「Quad+英国」ならメンバー国に遜色はない。新しい枠組みだから、情報共有レベルも低めからスタートできるかもしれない。日本やインドは「Intelligence」能力や国内体制を整えながら、自立国家に向けて成長できるかもしれない。

 

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 面白いのは「Quad」の報道は日本国内ではほとんどないのに、韓国では連日報道されているということ。どうしても日本のことは気になるらしい。「Quad」には韓国も加入を打診されているのだが、文政権は消極的らしい。北との統合を言って金兄妹に蹴飛ばされたり、中国に媚びを売って米国に睨まれたり、あげく仮想敵日本向けの空母建造を企画するような政権である。

 

 バイデン政権の韓国に対する態度は明確になっていないが、GDPはロシアほどはあるし、先日紹介した「世界軍事力ランキング」では、日本に次ぐ第6位の国である。陣営の向こう側に行ってもらうのは、好ましくない。できればもう少し外交がちゃんとできる政権になってもらって「Quad」入りの議論をしてもらえればと思う。

 

 英国を加えて6ヵ国になれば、軍事力ランキングで、1位(米)4位(インド)5位(日)6位(韓国)8位(英国)が集まることになる。インド・太平洋の自由を確保するには十分な顔ぶれだ。

 

 それにしても日本の「Intelligence」力増強は、情報共有の枠組み以上に重要です。これには、産官学の連携が不可欠。前向きでOpenな議論を期待していますよ。