Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

プーチンさんのWindows XP(後編)

 ロシア政府は外国のソフトウェア利用を制限していて、Windows10の政府での利用を認めていない。多分Windows7もそうなのだろう。それでもAstra Linuxに切り替えるプランはあったようだが、それもまだ進んでいないと言っている。

 

 そういう政策方針ゆえ大統領執務室のPCがいまだにWindows XPでも仕方ないよねとは思うのだが、ちょっと待っていただきたい。プーチン先生はインターネットもスマートフォンもほとんど使わない人ではなかったか。改めて執務室の写真を見てみると、

 

・机上に電話が3台とマイクロフォンがある。

・その下にハンドセットと小さなモニタ付きのコンソールもある。

・マウスやキーボードに触れず、触れられる場所にプーチン先生は座っていない。

プーチン先生の掌には、ガラケー似の折り畳み式携帯電話らしきものがある。

 

 というのがわかる。

 

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 だから、大統領机上にあるPCはダミーの可能性があると僕は思った。プーチン先生はガラケーや固定電話で仕事をしているのだ。それならPCが「Wannacry」で氷漬けにされても痛くもかゆくもない。もっと穿って考えるとわざわざこんな写真を公開したのは、注意力の低いハッカーを安易にプーチン先生のパソコンに侵入させるためとも思われる。英米諜報機関ならそんなアホなことはしないだろうが、やってくる国もあるかもしれない。

 

 そういう「お客様」にはちょっとしたファイアーウォールをご提供して、少し苦労していただきつつ「ハニーポット」へご案内するわけだ。もちろんそこにあるデータは、「お客様」に持って帰っていただくためのもの。

 

 侵入検知をして追いかけまわして差し上げるのだが、最初から阻止したり捕まえるつもりはない。「お客様」が、「危なかったけど、なんとかなった」とご安心していただく程度の対応である。よくエスピオナージ小説にでてくるシナリオだが、これがサイバー空間で行われるようになったということではないか。

 

 まさかとは思いますが、「北方領土問題解決のための何らかの情報」など探しに行っている人はいませんよね。絶対・・・。