Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

熱海芸妓がやってきた

 7月の15~16日は、熱海来宮神社例大祭である。「こがし祭り」といって、山車や神輿が街中を練り歩く。7月になるとお囃子の練習が始まって、夜7~9時には街のあちこちで子供たちがお囃子の練習をするのが聞こえてくる。何度か祭本番も見たのだが、山車の装飾にも手間がかかるし子供たちを含めた町内会の負荷は大変だなと思っている。名前の由来は、「麦を焦がした饅頭を配っていたこと」と物の本にある。今はそのような事をしている気配はないが、熱海の街の最大のイベントであることは確かだ。

 

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 それにタイミングを合わせたように、僕らのマンションでも短いイベントがあった。1階のロビーに「熱海芸妓」がやってきたのだ。マンションの掲示板にイベントのお知らせがあったのは、半月ほど前。すっかり忘れていたのだが、当日館内放送で「これから踊りが始まります」とのアナウンスがあったのでカメラを持って降りて行った。

 

 もう太鼓や三味線のお囃子は始まっていて、2人の髷を結った芸妓さんが扇子を片手に舞っていた。ひとわたり舞うと楽屋にきえていったが、次の演目では5人に増えた。太鼓のところに2人、三味線と謡曲の人が4人いてちょっとしたミニ・コンサートである。

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 次の演目ではさらに2人増えて、これがどうもフルメンバーのようだ。始めの5人は髷を結い、顔も歌舞伎のようにしっかり描いているが、後に出てきた2人は普通の化粧だし、若いようだ。まだ見習いなのかもしれない。それでもこのような伝統文化に入ってくる若い人がいるというのには感心する。

 

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 ひとわたりの演目が終わるのに、約40分ほどかかった。最後に座長と思しき人が出演者、演奏者を紹介して拍手で〆た。マンションの住民が立ち見も含めて30人くらいは集まり、組合の定時総会より多いくらいだった。(定時総会はこの1階ロビーでやることが多い)

 

 この街に住んで15年以上になるが、芸妓の舞を間近でみたのは初めてのこと。見番まで出かけるのは初心者にはハードルが高いけれど、こういう出前をしてくれるのはありがたいですね。