Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

テレサテヴェレの植物園

 初日に買った1週間の公共交通機関共通乗車券の威力は絶大である。早めにトラムの各路線に乗って街の概況をつかみ、急ぐときは(車窓は見えないが)地下鉄を使うことでいろいろな場所を訪れることができる。ただ、トラムや地下鉄の路線から少し外れたところに行こうと思うとバスになるのだが、これは路線が複雑でまだ十分に使えない。

 

 今日は、テヴェレ川の西側ジャニコロの丘のふもとにある植物園に行こうと思う。バスを除き一番近い公共交通機関は、トラム8号線のテヴェレ川沿いの停留所である。地下鉄B線に乗ってチルコ・マッシモ駅まで行く。フォロ・ロマーノの南側に広がる巨大な堀のような遺跡が「チルコ・マッシモ」で、その入り口に地下鉄駅、トラム停留所、バスの停留所がある。旅行の後半は、ここが公共交通の乗り換えハブになっていった。

 

   f:id:nicky-akira:20190623094914j:plain

 

 まずトラム3号線でテレサテヴェレ地区に渡り、8号線に乗り換えてもより停留所まで行った。そこからは地図とにらめっこして、植物園の入り口を目指す。石畳の古い町並みを歩くこと15分、植物園に着いた。開園早々の時間だったこともあって、人は少ない。植物園はローマ大学農学部?)の付属のもので、種の保存の役割も担っているらしい。イタリア各地の植物が育成・展示されている順路にそって、ゆっくり歩いた。イタリアらしく、各地別のワイン用ブドウの育成畑もあった。

 

   f:id:nicky-akira:20190623095349j:plain

 

 「EATALY」で見た地方別ワイン棚、チーズ棚、肉製品棚のように、ここでも地方別に分別された育苗エリアだった。ここにも地方重視の姿勢が見られた。順路はどんどん丘の上の方に続いていて、頂点近くに来ると川の向こうに広がる市街地が見渡せる。例によってヴィットリオ・エマヌエルⅡ世記念堂がランドマークとしてよく見えた。

 

 日差しが強くなってきたが、木陰なので涼しい。ゆっくり丘から降りてきて、温室やハーブ園を見たのだが、最後に出口近くで巨大なサボテンが花をつけているのを見た。ピラミデ駅では赤い花しか見なかったのだが、ここでは黄色い花も咲いている。暑さも手伝って、ここはヨーロッパでもやっぱり南部なのだなと痛感した。狭い地中海を渡ればそこはもうアフリカなのだ。