Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

官邸の危機管理ってこんなもの?

 ウクライナからの再三の要請に応える形で、米軍は<エイブラムス>を、独軍は<レオパルト2>をウクライナに供与することになった。ウクライナが希望する300両に届くかどうかは別にして、かなり強力な兵器の品ぞろえは出来たことになる。とはいえ春までにロシア軍を駆逐して、ルハンシク・ドンバス・ヘルソン・ザポリージャ各州やさらのその先のクリミア半島の奪回とはいくまい。

 

 ということは、5月に広島で開催されるG7サミットでは、ウクライナ情勢が主要議題に上るのは避けられない。これまで議長国日本以外の首脳は、全てウクライナを訪問するか自国に招くかしてゼレンスキー大統領に面会している。だから年度内に岸田総理のキーウ訪問というのは、外務省としては是非やりたいことだ。

 

        

 

 本当は先方に来て欲しいのだが、廃棄予定の<MLRS>や<74式戦車>を全部手土産にしてあげるくらいのことをしないと、来てはくれまい。だから多分水面下で電撃訪問シナリオが検討されているなとは思っていた。

 

 僕が驚いたのは、先週読売新聞が「首相、キーウ訪問を検討」とすっぱ抜いたこと。もちろん官邸、与党ないしは外務省からのリークだろうが、このように重要な情報が発表前に漏れてしまうことには呆れかえった。

 

岸田首相キーウ「電撃訪問」に課題 前例なし、秘密保持・護衛困難(時事通信) - Yahoo!ニュース

 

 キーウは今でもミサイルが降る紛争地だし、この記事にあるように秘密保持や護衛のやり方は難しい。それでもやると決めて実行し、現地で記者会見するなら「電撃訪問」といえる。検討中に漏れるようでは、危機管理の甘さを指摘されるだろう。

 

 一般には「検討中」も含めて情報開示をすることは正しい。しかしかように重大なことが漏れるようでは管理とは言えまい。この情報って「特定秘密」に該当しないのですかね。中国艦艇の動向情報を漏らしたとして某一佐がクビになりましたが、本件もそのくらいの処置があってもいいのではと思いました。

「5時からクーポン」ラストスパート

 熱海市独自の<Go To Eat>である「5時からクーポン」。2万円で3万円分のクーポンが買えたのだから、お得な話。ただ有効期限があって、今月末までに使い切らないといけない。本来は、家内と街中のイタリアンにでも行くつもりで買ったもの。呑みの夫婦の常として、白ワインをグラスで貰いその後に赤ワインをボトルで頼めば、少なくとも1.5万円くらいかかかるはず。2回行けば使い切れると思っていた。

 

 しかしすっかり「うち呑み」になってしまった僕ら、一度某レストランに予約の電話を入れたのだが「満席です」とつれない返事。家内も「そと呑み」には消極的になってしまい、結局行けずじまい。

 

    

 

 年明け、結構忙しくてバタバタしているうちに期限まで2週間と切迫してきてしまった。まだ財布の中には、額面1,000円のクーポン券が数枚残っている。先週、割合早く東京から帰ってきた日に、いつもの<五味八珍>に入った。寒い日で、お腹もすいていたので「味噌ラーメンと炒飯のセット」を注文、1,155円なり。好物の炒飯の量は多すぎず、味噌ラーメンは体が温まる。嬉しい「禁酒日のディナー」となり、クーポン1枚利用。

 

    

 

 今週も早めに帰れた日、今度は<PASTA屋一丁目>に入った。最初にカルボナーラを食べた時はピンとこなかったのだが、家内と「ちょい呑みセット&パスタ」を食べて、美味しかったので見直したお店だ。ここはガーリック味が引き立つ、あっさり目のパスタがおすすめである。前菜としてカプレーゼを注文(1,023円)、メインにペペロンチーノの生ハムのせ(1,265円)を頼んだ。

 

    

 

 カプレーゼにも生ハムが付いてきたが、モッツアレラ(白)・トマト(赤)・バジル(緑)はイタリア国旗の色合い。フィレンツェでもトリノでも、旅に疲れた時に助けられたメニューだ。

 

 パスタもとても美味しく、充実したディナーとなりました。クーポン券も2枚使えましたしね。ごちそうさま。

国内線プレミアムクラス初体験

 札幌での会合は興味ある議論ができて満足したのだが、午後4時も近くなると陽が傾いて寒さがつのる。現地の人達と簡単な挨拶を交わして、東京から行った仲間たちと早々に引き揚げることにした。

 

 実は青い日系航空会社から、今年度一杯使える<プレミアムポイント>を20貰っている。派手に海外出張していた時でも、年間40ポイントくらいだったから、航空会社の特別サービスといえる。以前は(天敵である経理がビジネス利用を認めてくれない時)国際線アップグレードに使っていた。欧米路線で片道10ポイントでビジネスクラスに乗れた。

 

 今はそんな使い方ができないので、昨年度のポイントは<スカイコイン>に替えた。今年度もそうするつもりだったが、せっかくフライトに乗れるなら国内線アップグレードに使ってみたい。今回の札幌の復路を、4ポイント使ってプレミアムクラスにしてみた。

 

    

 

 座席は4K、最初のブロックの左最後尾。国際線の<The Room>には及ばないが、一昔前のビジネスクラスほどの広さとアメニティが用意されている。このブロックには28席あるが、今回の乗客は6人だけ。

 

 モニター画面も大きく、見やすく、NCISの第17シーズンのビデオがメニューにあったので早速視聴。離陸してしばらくするとCAさんが「早めの夕食をご用意しています」という。ドリンクは?と聞かれて、禁酒のつもりだったのに白ワインを(反射的に)頼んでしまった。

 

    

 

 運ばれてきたのは、和食のお膳。煮物、焼き物、揚げ物、サラダ、酢の物など30品目を1食で摂れそうな豪華膳である。白ワインは180mlのミニボトル、足のない(機内用の)ワイングラスが懐かしい。おかずを少しずつつまみながら、グラスを傾け1本がすぐ空いてしまった。CAさんが「お代わりはいかがですか」と勧めてくれたが、ここで酔っぱらうわけにはいかない。毅然と断り、炊き込みご飯を食べた。

 

 国際線が乗りにくい今、気分を味わせてくれた最高のフライトになりました。今度は家内と那覇線くらいで試してみましょうかね。

地方巡礼、マイナス8度の札幌へ

 企業などのサイバーセキュリテイ対策について、地方の意見を聞く企画が実現した。協力してくれたのは経産省。9つある地方経済産業局に場所を借りて、現地の人たちとの意見交換ができる。1~2月で全部廻ろうという意欲的な日程で、時間に余裕のある僕は日程調整して8箇所に参加できる。

 

 最初の訪問地は札幌、多分20年以上前に一度行ったことがあるだけの街だ。そして、なんと3年ぶりに飛行機に乗る。青い日系航空会社のステータスも変わり、羽田空港そのものも変わったらしい。戸惑うといけないので、出発の1時間前に到着できるよう、7時前の新幹線に乗った。

 

    

 

 京急の駅名も変わっているし、荷物の預け窓口の自動化も進んだ。保安検査場の雰囲気も違う。第一ターミナルに来たが、ここからも国際線が出るみたい。朝食はテラスレストランのひとつ「般若林」、讃岐うどんの店。かけうどんに野菜のかき揚げを乗せて540円なり。麺の歯ごたえと甘めのスープが良かった。

 

 搭乗してシートベルトを締めると、機内アナウンスが「札幌まで約1時間20分の飛行、現地の天候は晴れ、気温はマイナス8度」という。そんな寒さ、3年前に北京空港で乗り換えた時以来。機体が滑走路めがけて降下すると、地表が見える。一面・・・と言うほどではないが雪景色。ボーディングブリッジで、もう寒さを実感できた。

 

    

 

 新千歳空港の地下にはJR線が入っていて、乗り換えは便利。1時間に5本出る<快速エアポート>に約40分揺られれば、札幌駅に着く。列車は雪を蹴立てて原野を行く。樹木の葉はすっかり落ち、その代わりに重く雪が乗っかっている。さすがに市街に近づいて積雪は減ってきたが、駅前ロータリーにも雪が残っている。

 

 幸いなことに札幌合同第一庁舎までは、駅から地下道が通っている。雪道でコケたりする恐れはなかった。なんとかたどり着いたものの、本番はこれから。気を引き締めて行きましょう。おー、寒。

ウクライナが求める西側MBT

 「ドイツが<レオパルト2>の供与を決めるかどうか?」国際ニュースは連日この話題を報じている。欧州(西側)諸国の標準的主力戦車MBT)のことなのだが、すでに「戦車の世紀」は終わったと思っていた僕としては、やや意外な状況。軍事の関係者か、はたまた軍事ヲタクくらいしか知らないことが、一般のTVニュースで流れているのは珍しい事態だ。

 

 ウクライナ(のゼレンスキー大統領)は、ロシア軍の侵攻を喰い止め反撃に転じ始めている。反撃から領土の奪還を本格的に目指すには、1m単位で前進するための強力な攻撃兵器が必要・・・だから西側諸国に近代的なMBTの提供を依頼している。しかも、昨年末バイデン大統領が発表した「Patriotを1基」というレベルの支援では十分ではない。300両程度のMBTが欲しいというわけ。

 

    

 

 いちはやく英国がMBTである<チェレンジャー2>の供与を提案しているが、これは十数両ほどらしい。そもそも海洋大国である英国は、戦車を沢山持っているわけではない。一方、ドイツの<レオパルト2>はポーランドが400両近く持っているし、欧州全土に2,000両ほどがある。米国の<エイブラムス>も強力なMBTだが、独自の駆動系で整備が難しいともいう。

 

◇レオパルト2A7

 重量67トン、主砲55口径120mmライフル砲、機銃×2、最高速度68km/h

 

◆チャレンジャー2

 重量63トン、主砲55口径120mmライフル砲、機銃×2、最高速度59km/h

 

■エイブラムスM1A2

 重量63トン、主砲44口径120mm滑腔砲、重機×1、機銃×1、最高速度67km/h

 

 ドイツが供与をためらっているのは、ロシアとの全面戦争を怖れているのと、ショルツ首相の政党が「平和的」だかららしい。ドイツは英米が先にMBT供与を決めたら、三番目なら仕方がないと内外に説明するつもりらしい。しかし本当に西側MBTって、ウクライナの地で役に立つのだろうか?ロシアは伝統的に50トンを超えた戦車は作らない。スターリンが決めたことを今でも守っている。それはかの地の橋や道路が耐えられる重さが50トンだから。ウクライナは、50トン未満のMBTを探すべきではないか?

 

 え、そんなもの無いって?いや、あるのです。ロシアのT-90は45トン程度。日本の10式戦車は40トン、増加装甲を付けても48トンに収まりますよ。