Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

乾坤一擲!ロシア軍の電撃戦

 寝苦しい夜だった。僕は分厚い軍事スリラーを100ページほど読み、眠気が来たので電気を消した。そして、夢を見た。

 

*** 以下 夢の中で・・・

 

 GRU出身のロシア軍参謀A将軍は、膠着した戦線を劇的に変えてしまう作戦を立案した。ウクライナ軍が東部、南部で攻勢に出ているが、ベラルーシ国境や北東部のロシア国境の守りは手薄だ。ここに少数の機動部隊を集結させ、一気にハルキウとキーウを占領しようというのだ。

 

 かつてのような大軍を集結させる時間も、それに資する兵站も十分ではない。しかしそれだけに目立たない小部隊で、ウクライナの2つの都市に電撃戦をしかけるのが眼目。そんなこと無理だとする参謀総長らに、A将軍が秘策を打ち明ける。

 

        

 

 そのころ米国の大富豪イーロン・マスク氏は、お気に入りの別荘で次のカネ儲けを考えていた。民間の別荘としては十分な警備をしていたのだが、そこを襲ったのはGRU指揮下の特殊部隊。たちまちマスク氏は拘束されてしまった。バラクラバ帽の男は彼に、サブマシンガンを突きつけ、

 

Starlinkを、2時間後から48時間止めろ」

 

 と要求した。震え上がった彼は、言われるままに担当部署に電話を入れ、

 

「まだ米国政府も、ウクライナ政府も代金を払うと言わないのだな。じゃ、一時停止させて慌ててもらえ(*1)」

 

 と命じた。ウクライナ政府や軍の指揮系統中枢から、前線に伸びていた通信は止まり、軍全体がマヒしてしまった。その時、A将軍の命を受けた2つの機動部隊がキーウとハルキウを目指して走り始めた。狙うは都市機能を奪い、あわよくばゼレンスキーを生け捕りにすること・・・。

 

*** 

 

 目が覚めてから、僕なら黒海艦隊にオデーサ攻撃も同時にさせるだろう、などと考えた。民間人に軍事機能をかくも依存しているのは、軍事史上あまり例がありません。さて、こんなことが現実にならなければいいのですが。

 

*1:イーロン・マスクがウクライナの激戦地でネットを遮断して年580億円を要求 | ギズモード・ジャパン (gizmodo.jp)