Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

巨大類人猿と気候変動

 日本(はじめ先進国では)人口減少が問題となっているが、世界全体で見ると人類は増え続けている。推定では80億人のオーダーに達しているともいう。ある研究によると、体重60kgの雑食哺乳類が生き延びるには、1.5㎢/人の地表面積が必要らしい。地表面積は全部で147,244,000㎢だというから、9,816万人(おおむね1億人)が自然な状態で生存できる計算だ。

 

 すでに80倍の過剰人口を抱えているのが、現代の人類といえる。かくも、人類の英知/科学技術は偉大である。自然/野生にまかせておいたらどうなるのか、ある類人猿の絶滅に関する報道があった。

 

史上最大の類人猿、森の環境変化で絶滅 中国で化石分析 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 

 身長3m、体重は300kgほど、主に熱帯雨林に生息し、果実や花弁などを好んで食べていたという。

 

    

 

 彼らが科学技術を持っていたとは思えないので、上記の必要な生息面積を計算してみよう。体重が人類の5倍なので、全部の地表が熱帯雨林だったとして、2,000万匹が最大値。もちろん地表全部が熱帯雨林ではないから、1/10として200万匹が精々ということになる。

 

 彼らはオランウータンに似た森の住民だが、体重が重すぎて樹に上ることができない。手の届く(それでも高さ4mほどはある)範囲の果実を中心の食生活をしていたが、気候変動による熱帯雨林の減少によって絶滅したと記事にある。別の記事では、高カロリーの果実が手に入りづらくなり、樹の皮や葦、雑草などを食べて生き延びようとしたが、果たせなかった。宗教家なら「天罰」というかもしれないし、科学者なら「成長しすぎたゆえの摂理」というだろう。

 

 やっぱり現在の気候変動というのも、増えすぎたという意味で巨大になった人類への警告と捉えるべきでしょう。でも、一番の浪費である戦争・紛争は世界中で起きているし・・・。手の打ちようがありませんね。