今月、Microsoftが「インターネット・エクスプローラ(IE)」のサポートを終了した。Windows95と共に登場し、一般利用者がインターネットを自由に使えるようにした、歴史的なソフトウェアである。IEの登場以降、普通の人は「オペレーテイング・システム(OS)」を意識することは少なくなった。
【準備OK?】米マイクロソフトの「Internet Explorer」、6月16日起動不可に 必要な対策とシェア率は?:27年の歴史に幕(1/2 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン
例えOSがバージョンアップされても、IEが使えるなら普通の人がわざわざOSをアップデートしないケースも多い。最新のM社OSはWindows11なのだが、まだ旧OSを使っている人もいるだろう。これはサイバーセキュリティ上は困ったこと、今年ある大手病院のロビーにおかれていたPCが、Windows7だったのでフロアの看護師長さんに注意喚起をした。サイバー攻撃で電子カルテが使えなくなった徳島のH病院の話をしたのだが、ピンとこなかったみたい。
IEはサポートが終了しただけではなく、実質的に利用できなくなったと上記の記事にある。IEでしか見ることができないサイトもあるそうで、注意が必要。ただIE後継の「Microsoft Edge」にはIEの互換モードがあと7年はサポートされるので、M社はその間にサイトを改修して欲しいと言っている。
このように、移行期間や手段を用意することで「もうとても改良では技術進歩や社会環境の変化に対応できない」ソフトウェアは、終了させることができる。しかし媒体を含むハードウェアはそうはいかないようだ。
山口県阿武町の誤振り込み事件、オンラインカジノで使ってしまったという報道の中で、町役場と金融機関のデータ連携にフロッピーディスクが使われていたと聞いて驚いた。僕自身、もう20年以上見たことのない媒体。そんなもの今でも使えるのかと思いM社の友人に聞くと「今でも使えます」との回答だった。
Windows 11 supports floppy discs - YouTube
うーん、社会インフラとしてのM社さんも苦労されているのですね。アナログフィルムをデジタル化する事業者がいるように、媒体変換をできるようにしておくだけではダメということですか・・・。