Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

投手戦より打撃戦?

 一時期最下位に沈んでいた中日ドラゴンズだが、故障者が戻ってきて打線が普通程度にはなり、若い投手・捕手も育ち、大黒柱の大野投手も好調で成績は盛り返している。しかし集客の方は、セ・リーグの最下位を独走中。今は各球場で観客制限しているが他球団が上限の5,000人を入れてもナゴヤドームだけは3,000人も入らない。これで来週から「定員の半分」に緩和されてもね・・・。

 

https://dot.asahi.com/dot/2020090500005.html

 

 この記事にあるように、比較的新しく大型の球場であるナゴヤドーム自体に魅力がないとの意見がある。落合監督時代に何度も優勝しながら観客数が伸びず、監督更迭に至ったのは記憶に新しい。その後は成績も伸びずずっとBクラス、これでは観客が増えようはずもない。

 

 この記事はかつてのナゴヤ球場との比較で、ナゴヤドームの野球がつまらなくなったからだと結論している。ナゴヤ球場が交通便利(新幹線も隣を通る)だったという程度の問題ではないと言う。僕も学生時代に観戦に行ったことがあるが、ナゴヤ球場は狭い。ちょっとこすった打球がフラフラと舞い上がって最前列にポトリ・・・これで大逆転というのはよくあった。

 

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 やはり狭い川崎球場を本拠地にしていた大洋ホエールズにもやはり一発屋が多く、序盤で4点リードくらいでは安心できない。四球のあと一発、さらに四球のあと一発で同点になってしまう。同じ川崎球場を本拠地にしていたロッテオリオンズの四番打者落合三塁手は、本来中距離打者だが三冠王も獲っている。その落合三塁手がドラゴンズにやってきて、四番三塁に収まり狭いナゴヤ球場で存在感を示した。

 

 ただ選手落合ではなく落合監督はどうも守りの野球の人、広いナゴヤドームでは徹底的に守備を鍛えた。狭い球場で貴重だった一発屋タイプで守備に難のある選手は使わず、俊足・好守の選手を起用した。特に外野手の脚と肩は重要で、二塁打を単打で止めたり、二塁走者が安打で本塁に帰れないようにする守備を外野手に求めた。

 

 その結果投手は安心してベストピッチを投げ込めるようになり、若い投手・捕手の育成にもつながった。1点を大事にし1点を争う「投手戦」を目指したのだと思う。それがつまらないかどうかは、観客側の問題かもしれない。僕は「打撃戦」もたまにはいいけれど、10点単位で点が入るのは大味なように思いますがね。