旅行に出る前、いろいろと情報を収集する。参考になりそうな番組があったら録画しておいて、出発前に見る。この7月にNHK<ブラタモリ>が2週にわたって函館を特集していたので、それらを見てからフライトに乗った。印象に残っていたのは、古い建物群をタモリチームが巡ったこと。
函館港の金森倉庫街から、東へ伸びているのが「銀座通り」。明治期に東日本で一番栄えた街だったころに整備された街並みで、全面的な再開発の波が来ていないことから古い建物が残っている。滞在しているコンドミニアムからは指呼の距離で、十字街の電停への往復で何度も通ったところだ。

空港行きのバスは、日に3本だけ銀座通り宝来町バス停が始発である。コンドミニアムからは徒歩3分なので、帰路にはよく利用している。伝統ある街並みであることは承知していて、例えばそのバス停の向かいには、こんな古いビル群があって現役である。

金森倉庫に向かって歩いていくと、かくもレトロ(商品もレトロ)な雑貨屋さんがある。左側の茶色の壁は「うだつ」。何度も大火に遭っているこの街では、必須の設備である。
もう一つ<ブラタモリ>で紹介されていたのが、重要文化財でもある旧函館区公会堂(*1)。やはり大火でそれまでの公会堂が焼失してしまい、豪商らが寄付をして1910年に建てたもの。函館港を見下ろす高台に、絢爛と輝く建物は船で訪れる人たちの憧れの的になった。

ここも皇太子(後の大正天皇*2)が訪れ宿泊もしたとある。そのために、湯殿や寝室、食堂が整備された。今も保存されているそれらの部屋は、一般に公開されてもいる。

二階のテラスから、函館港が見渡せました。明治~大正の時代にタイムスリップできる街函館。何度来ても飽きませんね。