政府のGXプロジェクトの目玉の一つである洋上風力発電事業から、三菱商事が撤退して各界に波紋を広げている。
洋上風力発電、先行き不透明に-三菱商事が国内3海域で撤退 - Bloomberg
カネに厳しい総合商社が、200億円の供託金を投げうつほか社内のこれまでの投資を無にする決断をしたのは、よほどのことだったと思われる。これに対し、
・経産省武藤大臣は「地元の期待を裏切り大変遺憾」として再公募を検討するという
・秋田県、千葉県の首長からは「地域活性化・観光振興への期待があった」と落胆の声
があったことまでは理解できたのだが、
・全漁連会長が経産大臣に「漁業関係者に混乱を引き起こさないよう善処」を要求
したことについては驚いた。なんで漁連がと思って調べてみると、今年5月に、秋田県の発電事業者と漁協の両者に申告漏れが指摘されていた事件があった(*1)。

実態はよく分からないが、漁業権に絡む不透明なカネの流れがあるようだ。もし再公募でも事業者が決まらないと、GX予算は使いようがない。漁協としては期待していたカネが入ってこないので、全漁連会長が言う「混乱」をきたすことになるのではないか。風力発電など来ない以前同様、漁業を続けて生計を立てていただければいいと思うのだが・・・。
改めて洋上風力にかかる予算を見てみると、10年間で20兆円というのが概算。三菱商事ほどの大手がやって採算がとれないのだから、すっぱりこのプロジェクトをあきらめれば政府予算で年間2兆円が浮く。今もめている「ガソリン暫定税率廃止」に1.3兆円回しても、まだ7,000億円余るではないか。
あるTV番組のコメンテータは「温暖化対策のため、暫定税率は維持」との意見でした。納税者の皆さんは、どちらを選ばれますか?