本園の最後は、洋ランの温室。胡蝶蘭はじめ、ある意味見慣れた花々が迎えてくれた。ワイヤーを使って懸崖造りを3本仕立てる、おなじみの技法。でも本来ランの花芽は地面に水平方向に、陽の当たる方向に延びて行って花をつける。それは、株主優待で貰ったマイクロ胡蝶蘭の2年目以降の咲き方で分かった。

上階で咲いていた自然のままのランと比べると、何か痛々しい。この温室の脇は、もう本園の出口。ここからマイクロバスに乗って3~4分、分園に着く。3つの園の中で、唯一食べ物を出すパーラーがあるのが、ここ。軽めの昼食を食べようと、フルーツパーラーに入った。

僕が注文したのはバナナパフェ。僕の若いころを知っている人が見たら「サテンで紅茶に砂糖も入れないNINJAが、パフェを!」と絶句するかもしれない。でもバナナは食べたいし、重い食事は困るので、これが一番いい。家内はバナナパンケーキ、バナナのスライスは3本分はありそうなボリュームだ。
しっかり涼んだので、見物再開。アンスリウム・ソテツの温室を抜け、バナナ温室へ。知らなかったが、バナナの樹は成長が早く1年半で実がなる。そして直に寿命を迎えるが、タケノコのような新芽が脇に生えて、また1年半で実をつける。

続く熱帯果樹の温室で、僕らの足が止まった。世界中から集められた果樹が並んでいて、台湾や沖縄で食べたスターフルーツが、樹になっているのを初めて見た。パパイヤ・マンゴーなどなど・・・。

最後の温室には、これも世界中から集められた香料の樹。見慣れぬ花がいっぱい咲いているが、この写真のように先端の黄色い部分が熟して香料の原料になるのと思われる。一番感動したのは睡蓮だが、その他の植物もみんな、愛をもって育てられいるなと感じました。「バナナワニ園」などと子供じみた名前にしないで、「世界自然熱帯植物園」くらい大上段に構えてもいい施設ではないでしょうか?
<続く>