日本らとの「ディール」も成って、意気軒高なトランプ先生である。ただ意外なところから、足元が揺れている。2019年に獄中で死亡した富豪エプスタイン元被告が隠していたとされる「顧客リスト」の有無や、その公開について支持者「MAGA派」からの批判が大きくなっているのだ。
新発見の写真と映像、トランプ大統領とエプスタイン元被告の関係に光 CNN EXCLUSIVE - CNN.co.jp
問題は、この文書にトランプ先生の名前があるかもしれないこと。もしそうなら、大きなスキャンダルになる。それ以外の点については、トランプ2.0政権の弱点は見当たらない。支持率は下げたとはいえ45%ほどあるし、熱狂的なファンも健在だ。反対意見は多くデモなども起きているが、必要とあれば軍隊を使って鎮圧することも平気で行っている。

また確としたことは分からないが、SNS等の監視もしている可能性があり、反対勢力の声は「弾圧」されているのかもしれない。まるで<バナナ共和国>のような独裁国家ではないかと思わせる状況だ。
最近読んだ書で、朝日地球会議2023の議論を伝えた「人類の終着点*1」というものがある。高名な歴史人口学者エマニュエル・トッド博士は、
・西洋は世界の嫌われ者となった
・欧米諸国の主権は民衆にはなく、すでに寡頭政治であり、独裁制に近づいている
・米国はニヒリズムに支配されていて、最悪の時はこれからやってくる
・欧州は民主主義のために戦っているとの認識違いを糺し、米国の劣化に備えるべき
と2年前にこの事態を予見した発言をしていた。主権は民衆から離れ、寡頭政治を経て独裁制に向かう・・・気味の悪い予言だが、今僕たちはそれに直面している。
トッド博士は「西側」に冷たく、ロシア寄りの発言も多いのですが、ロシアも欧州の一部と認めています。そのロシアでは、プーチン人気が衰えないどころか、1世紀遡ったような現象(*2)もあります。さて、世界はどこに向かうのでしょうか、その中で日本は・・・。