酷暑の中の参議院議員選挙が終わった。昨年の衆議院議員選挙、今年の東京都議会議員選挙と続いた「うねり」は、確実に大きくなっていたことが分かった。
・「手取りを増やす」ムーブメントに乗った国民民主党が伸長
・一時期ムーブメントを起こした、維新の会・れいわ新選組は伸び悩み
・政権批判票が分散してしまった、立憲民主党も同様
・外国人問題がクローズアップされて、参政党が爆増
の結果になった。いろいろな報道を見ていると、参政党は10年以上の時間をかけて党員を増やす努力を続けてきたという。これは政党のあるべき姿である。ただその枠組みを作った人たちは、すでに参政党を離れている。それは、神谷代表の政策信条が受け入れがたかったかららしい。

例えば現在掲げている参政党の憲法改正草案だが、大日本帝国憲法を想起させるほど古色蒼然としたものだという(*1)。天皇家の男系維持のため「陛下には側室をもっていただく」との発言もあった。1世紀ほどさかのぼってしまったこの発想は、トランプ先生にも通じるものだ。もう少し近いところでは、今世紀初頭の森喜朗(当時)総理の「天皇を中心とした神の国」発言もあったなと思い出した。
旧民主党、維新の会、れいわ新選組の例を見てもわかるように、ムーブメントが維持できる期間は長くない。国民民主党の「手取りを増やす」だって、全政党が市民への公的支援や減税を言い出していて、いつまでもつか分からない。さらに次には、一議席を獲得したチームみらいのようなデジタルネイティブ世代も控えている。
参政党としては、できるだけ早く解散総選挙を打ってほしい。そこでも爆増すれば、国会のキャスティングボートを握れる。党員がそこそこいるから候補者は立てられるし、自民党などからの離党組もやってくるだろう。
さて「天皇を中心とした神谷の国」と行きますでしょうか?