僕を会津旅行に誘ってくれたのは、現役時代交流のあった某ゼネコンの元幹部。引退後会津の地美里町でブドウ畑を広げ、NPO「会津ワイナリー会*1」の理事長をしておられる。山の麓の南面に広がる畑でシャルドネ種を栽培し、勝沼で醸造してもらっているが、単にワインを作るのではなく街づくりの一環との位置づけ。

昨年末の忘年会(*2)でもごちそうになったワインの生産者でもあり、今回は「んだ」の社長さんら現地の人も交えての試飲会「ワインの夕べ」に招待いただいた。

4種類のワインの試飲会でもあり、料理は「んだ」のシェフ渾身のフレンチ。理事長さんの、学生時代・企業戦士時代・ゴルフ等趣味の仲間・会津半移住後の知人など20人以上がテーブルを囲んだ。女性も何人かおられる。

「んだ」社長の挨拶は、郷土愛に溢れたもの。旅館を中心にこの伝統ある美里町を繫栄させたいので、是非足を運んでほしいとの訴え。理事長さんはそれを受け「NPOの会員も多くなり、都会から作業をしに来てくれる人も増えた」と紹介。御二方とも、旅館もワインも手段であって、目的は地方創生なのだ。

美里町のこの近くには、法用寺・弘安寺の2古刹があるが、そのうち弘安寺の奥の院が旅館にほど近い。それゆえ命名されたのが、最初の一杯「奥の院」少し辛目でシャープな味わい、繊細なフレンチの前菜によく合う。

冷製カボチャプディング、鰆のホイル焼きと皿が進み、ワインの方も4種類呑み進んだ。徐々に味が分からなくなってくる。そしてメインの豚肉がやってきたところで、ある裏切り者が「日本酒大吟醸もあるよ」と悪魔のささやき。つい「んだ」と応えてしまい、右手のグラスは地元の大吟醸酒。
実は締めに食べたパエリアが、左手の卓上釜で出来上がっていて、絶品でした。やっぱりこれも<会津米>ゆえでしょうか。うーん、フレンチにだって日本米は合いますよね。
*1:会津ワイナリー会