Cyber NINJA、只今参上

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ステルス空中給油機計画の次は?

 先日のインド・パキスタン紛争では、中国製戦闘機がフランス製のラファールを撃墜したとして注目を集めた(*1)。新世代とまでは行かないが、第4~4.5世代戦闘機が相まみえた例は多くなく、各国の軍事関係者は情報収集に必死だろう。黒海上空では、ロシアのSu-30がウクライナ無人水上艇からのミサイルで撃墜された(*2)。これも参考になる事例だ。

 

 ラファールもSu-30もステルス機ではない。ステルス機は安易に使えないのか、戦闘参加していても検知されないのか、撃破事例はもちろん戦果も十分に公開されていない。しかし、レーダー網や赤外線検知技術、賢いミサイルなどが発達した戦場では、ステルス性のない軍用機は大きなリスクにさらされている。極めて高価ではあるが、ステルス機の空軍における比率は高まっていくだろう。

 

    

 

 さらに射程の長いミサイルも登場して、最前線だけでなく後方空域も安全ではなくなっている。そこで戦闘機や爆撃機以外の機種にも、ステルス化計画が浮上している。

 

空の戦いが一変!?「ステルス空中給油機」米軍の次世代プロジェクト 睨むのは中国との将来戦か | 乗りものニュース

 

 「空飛ぶガソリンスタンド」である空中給油機は、戦闘機・爆撃機らの滞空時間や航続距離を増やすのに不可欠なもの。一般に機動力を倍化すると、戦力的には4倍になると言われる。空中給油機の存在は、攻撃力を大きく伸ばす効果がある。上記の記事には、まるでSFに登場するステルス空中給油機の想像図も付いていた。

 

 そこで考えたのは、もう一つ後方から航空作戦を支える早期警戒管制機AWACS)のステルス化。AWACSの重要性は「これなくして空戦など戦えない」と言われるほどのもの。ロシア軍がA-50をウクライナ軍に撃墜されたのは大失態(*3)だと、各国軍事関係者が言っている。

 

 しかしその特徴は大きな円盤状のレーダー、これをステルス化するのは結構難しいと思うのですが・・・技術的には興味津々ですね。

 

*1:インド・パキスタン紛争の教訓 - Cyber NINJA、只今参上

*2:ロシア軍の戦闘機が「撃墜される瞬間」を海上から捉えた映像が公開 無人水上艇の“米国製ミサイル”が命中か | 乗りものニュース

*3:早期警戒管制機(AWACS)撃墜さる! - Cyber NINJA、只今参上