明日から新年度、いくつもの企業が新しい経営体制に移行する。ある種の希望、そして不安を抱えての船出であることは、どんな場合でも共通する。特に業績不振で経営層の責任を問われている企業では・・・。
僕が社会人になるころは、トヨタと日産の間に大きな差はない印象だった。しかし今は、日産の凋落が目立つ。昨年模索したホンダとの経営統合は、外目に見ればホンダ系経営陣の指揮下に入るべきところを、意地を張って破談になった。鴻海傘下にという話もあるが、そもそもまっとうなクルマがつくれないようでは、並大抵の改革ではどうにもなるまい。各所に優位な技術は残っているだろうから、それを原子の単位にバラせば活路があるかと思っていた。

しかし、ある記事を見つけて、大きな単位でも再生の可能性があることに気付いた。その記事とはこれ。
フォルクスワーゲンが戦車工場に?...苦境のドイツ自動車業界の「構造改革」(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース
かつて自動車産業で世界一だったドイツでも、各社は苦境にある。そのひとつフォルクスワーゲンでAFVを作ってはどうかというアイデアである。もちろんその背景には、ロシアの脅威と米国の信頼低下という欧州事情がある。
かつてベンツのことを「東名の戦車」と呼んだ人がいたが、この話は比喩ではなくそのもののこと。重厚長大型で、EVでもない自動車製造技術は、より軽量化した次世代AFVの製造に向いていると思う。これを日本に当てはめると、
・現在陸自のMBTは10式戦車、全備重量44トンで、三菱重工が製造している
・16式装輪装甲車は、全備重量26トン、製造は同じく三菱重工業
・戦車砲で撃ちあうならともかく、歩兵戦闘車などはもっと軽量でいい
・そのプラットフォームは日産技術陣が民間車両をベースに作れるかも
もっと言えば、自動運転ドローンという新兵器もあり得る。トランプ2.0政権は「日本の防衛費GDP比2%では足りない」と言うでしょうから、市場はあります。政界・官界にも協力してもらい、既存企業が工場整備などに入らないうちに新事業・新製品、いかがでしょうかね。