「財務省解体!」を叫ぶデモが激しいとの報道がある。最近あのあたり(よく行く経産省は財務省の向かい)に行っていないので実感がないのだが、この記事を読むと相当凄いらしい。
財務省解体デモ…記者が現場で見たのは、玉石混交の主張が入り乱れる“カオス”だった(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース
歳入機関(*1)である国税庁が、歳出を差配する財務省傘下にあるのが怪しからんという、比較的真っ当な議論もあるのだが、大半は「ザイム真理教」の言説に踊らされた人たちと思われる。この言説を広めた人は故人だが、慶應の竹中名誉教授を貶める発言を繰り返していた。その竹中先生の反応はこちら。
竹中平蔵氏、財務省解体デモは“全くの無意味”と持論「ザイム真理教といった陰謀論が…」(スポニチアネックス)|dメニューニュース(NTTドコモ)

この発言にも、例によって多数の非難が寄せられていた。誰か真っ当な議論をしてくれないかなと思っていたら、デジタル税制などで議論させてもらったことのある森信先生がTV番組に出演されたとの報道があった。
「TVタックル」大荒れ、視聴者は絶望「ウソでしょ」 - いまトピランキング
まさに正論だが、やはり非難は多かったようだ。「経済界にカンフルを打ってきた」との発言には、少し注釈がいるだろう。経産省などが表に立ち、バックに政治家や業界団体がいて、特定業界に対する助成金を財務省に要請していたのは事実。これを続けてきたのが「カンフル」の意味である。森信先生(&財務省)としては「十分やってあげたから、この赤字になったのよ」と言いたかったのだろう。
とりあえず森信先生の(出演された)勇気に感謝しました。しかし国民の皆さんには、別の元財務官僚の言葉「いずれにせよ国民負担です*2」を噛み締めてほしいと思います。
*1:米国でも再編の噂ある国内歳入庁と国外歳入庁