Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

日本がガザ難民を引き受けたら

 少数与党なので、国会の予算委員会が面白くなっている。例えば高額療養制度の自己負担上限額引き上げについて、予算委員会での質疑で石破総理は見直しの可能性について言及した(*1)。この件については、自民党の厚労部会で激論があり、

 

・財政負担軽減のため必要

・患者を見殺しにしかねず、提案できない

 

 と意見がぶつかり合ったともいう。従来ならこの密室議論で結論が出て、そのまま制度改正(もしくは制度維持)になるのだが、少数与党だとそうはいかない。委員会でもう一度議論することになり、国民にはっきり見えることになる。

 

 次の件も、今後大激論を呼びそうだ。それは、日本がガザ難民を受け入れるかどうか。

 

ガザ住民の日本受け入れ検討 石破首相(時事通信) - Yahoo!ニュース

 

エルサレム近郊

 この記事では「医療や教育分野でガザの人たちを支援するため、日本で受け入れる」検討を政府がしていることしか分からない。常識的に考えれば、各国で分担してけがをした人の治療をしたり、教育機会を奪われた子供たちの教育をしたり、復興のための人材育成を「一時的に」行うことだろう。

 

 その範囲ならガザの人たちの苦境を見た先進国として当然のことにも思えるのだが、<ヤフコメ>にはあっという間に1万を越えるコメントが付き、ほぼすべてがネガティブ。あるコメントには10万以上の賛同が寄せられている。専門家の意見も通常はニュートラルなのだが、今回ばかりは皆ネガティブである。その理由も、

 

・国民が困っている時に、そんなことにカネ使うな

・移民流入で崩壊した欧州各国の事情を知らないのか

ハマスなどのテロリストが入ってきたら困る

 

 だけでなく「イスラエルや米国がガザからパレスチナ人を追放しようとしている。これに加担することになるからNG」というものもあった。これだけ反発の多い「難民受け入れ」、今後の推移を見ていく必要があるでしょう。国際社会の中の日本をどう考え直すかですね。

 

*1:与党、「高額療養費制度」上限額引き上げ方針を修正へ 長期治療に配慮、石破首相「最大限努力」 - サンスポ