トランプ2.0政権の「関税砲」が、世界経済を混乱に陥れている。石破総理の訪米は、いろいろ批判も浴びたけれど成功だったと思う。ただ、これで日本が標的から免れられるわけではない。結局は、関税&報復関税になるのだろうと思っていた。
報復関税、どうします? - Cyber NINJA、只今参上
あとで気が付いたのだが、この時見過ごしていたことがある。すでに日本が米国からの輸入品にかけている関税もあったのだ。実行関税率表(*1)を見ていたら頭がくらくらしてきたので、関連記事を探してみた。するとTPPの議論をしていた2013年にこんな記事が。
輸入米関税「778%」から「280%」に 農水省が見解修正 - 日本経済新聞
え、280%の関税だって?日本も立派に「関税砲」を撃っていたわけだ。

昨今、お米の小売価格が高騰している。5kgで2,500円ほどだったのが、4,000円前後になっている。国会での議論でも取り上げられているが、もっぱら備蓄米放出をどうするかが論点(*2)で、米の関税引き下げの話になっていない。農家に地盤をもつ議員の多い自民党は無理でも、消費者の味方の野党からなぜ米の関税問題が出てこないのか不思議である。
米の関税については、1kgあたり+341円というのが規定。海外では1kgあたり150~160円というから、関税を払っても500円ほど、関税率は210%ほどになる。流通コストを無視してだが、5kgで2,500円なら家内は大喜びするだろう。現に民間輸入が始まっているとする記事(*3)もあった。
これだけお米の値段が上がっているのですから、是非関税率下げを議論してくれませんかね。トランプ政権への「ディール材料」にもできると思うのですが。
*1:実行関税率表(2025年1月1日版) : 税関 Japan Customs