Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ビデオゲームのような野球

 明日からプロ野球はキャンプイン。もはやTVで見ることも無くなった野球(*1)だが、かつては学生仲間と球場に行ったり、試合結果について愚痴をこぼしあうこともあった。故野村監督の著書も、いくつか勉強させてもらった(*2)。

 

 昨年末、気になるニュース記事があった。

 

イチロー氏、現代野球に警鐘 松井秀喜氏も同調…“メジャー最先端”に危惧「ある意味で洗脳」(Full-Count) - Yahoo!ニュース

 

 レジェンド2人の対談で、MLBのデータ管理野球についての危惧が語られたのだ。確かにワールドニュースで見て、

 

・過去の対戦成績

・投手の投球比率

・投手の速球の速度

・打者の打球の初速

 

昨年のドラゴンズ北谷キャンプ

 などが詳らかにされているのに、デジタルデータ屋として興味を持ったし、同時に違和感も持った。多分この2人は、その違和感を強く感じているのだろう。

 

 彼らプレーヤーからすれば、野球は体を動かして楽しむもの。しかし一部のマニアは数字にこだわる。スポーツ誌や専門誌には数字が詳しく載っているので、それを用いてビデオゲームにするというのも普通のこと。

 

 そう、数字にこだわる人たちの行く先はビデオゲームなのだ。僕自身高校時代に、サイコロひとつで9イニング戦う自作ゲームを作り、選手のレーティングをして100試合以上ソロプレイしたこともある。今はビジュアルも立派で、臨場感にあふれるゲームができていることだろう。

 

 もともと米国人が好きなアメリカン・フットボールは、野球より数字が重要。ボールが10ヤード進めば次の攻撃権が得られるように、データ化の素地が大きかった。これが野球にも伝わり、今のようなファンも含めたデータ野球になったのだろう。

 

 データ野球は面白いのですが、それにも限界があります。MLBは生身の人間が楽しむスポーツの領域を越えてしまったのではないでしょうか?これではロボットが戦うゲームと大差ないようにも思えます。

 

*1:「サンモニ」では、スポーツコーナーだけスキップしてみている。たとえ落合解説でも

*2:日本一のための準備と用兵 - 新城彰の本棚