4泊5日の滞在中、まず最初のディナーは外食しようと決めていた。予約したのは永代通りを挟んだ向かいにある「焼肉 粋」というお店。あと300mも行けば門前仲町駅前に多くの店があるのを承知で、この店に予約を入れたのには訳がある。
気にいったキーワードが2つあった。
・和牛の希少部位
・飲み放題は値段に惑わされないセレクト
とある。希少部位はいろいろ経験しているのだが、まだ食べ方を含めて提案があれば嬉しい。同時にちゃんとしたお酒と一緒に味わいたいと思ったからだ。

昼間に前を通った時は気付かなかったほど、間口は狭い。陽が落ちて、灯りがともるとなかなかの雰囲気である。奥行きはずいぶんあって、2階のテーブル席に案内された。

まず、キュウリのナムル、カクテキと瓶ビールを注文し、ゆっくりメニューを見る。お通しはモツの煮込みで、これだけでも十分吞めそうだ。ナムルはよくごま油が利いている。肉については、いろいろな盛り合わせがあるので、
・焼肉盛り合わせ(ロース・バラ・サガリ)
・ホルモン盛り合わせ(縞チョウ・ハツ・ノドブエ・上ミノ)
を注文した。ワインリストもなかなかのもの、おすすめ(1本/晩のみ)という赤ワインは何かと聞くと、シチリアの「IMORI」だというので、いただくことにした。

まず精肉から焼き始めたが、いずれもあぶった程度で十分火が通る。バラだけが嚙み切りにくいので、卓上のはさみで切った。とても甘い。ワインもフルボディで、焼肉に負けない重み。派手に上がる炎や煙も、ダクトが吸い取ってくれて、ワインの香りを邪魔しない。肉のうまみを十分に味わった。
次にホルモンを焼いた。味噌味と塩だれが選べるのだが、よりシンプルに味わえる塩だれにした。いずれも刺身で食べられる鮮度だという。網も変えてもらい、2切れずつ焼いていく。実に濃厚な味わいとしっかりした歯ごたえ、噛むほどにうま味が出てくる。
ワインが空いてしまって、僕は三岳のロックを追加しました。とても満足したお肉とお酒、それでいてとてもリーズナブルなお値段でした。下町にはこういうお店が一杯あるのでしょうね。ごちそうさまでした。