この日の目的地は北野天満宮。堀川丸太町のバス停から、所要10分余りのはずなのにバスが遅れていてその原因は超満員。なんとか乗せてもらい、乗降に時間を取られながらも目的地に着いた。

菅原道真公を祀る神社の一つで、恐らく最大のもの。ただ今回の参拝目的は、もうひとつある。この時期だけ特別に開催される「もみじ苑」の公開。

まずは道真公のシンボル牛の像に挨拶をして、楼門をくぐる。その左手に天神川が流れているのだが、その一帯が<御土居>という土塁の遺構になっている。西は天神川、東は河原町、南は東寺までのエリアをすっぽり囲う土塁で、豊臣秀吉が自然災害も含めて京都の街をリスクから護るために建設させたもの。秀吉が<山の民>という技術者集団の出身であることを窺わせる話だ。

緑~黄~赤と移り変わるグラデーションが、これほど美しいと思ったところは他にない。天神川は多くの樹々に覆い隠されているのだが、その樹々が一斉に紅葉している。谷一帯が紅葉に染まっていると言っても過言ではない。

一時間近くかけて「もみじ苑」を巡り、今回の紅葉見物旅行のハイライトだったねと2人で話し合った。天満宮を出て、上七軒の演舞場を冷やかしてバス停に戻ってきた。予定より時間を取られてしまったので、いったんコンドミニアムに帰り、午後出直したのが、最後の目的地二条城。

最近修復をしたようで、装飾がキラキラ輝いている。この唐門をくぐると二の丸御殿。国宝だが拝観できるというので、襖絵などゆっくり見物した。

現存する二条城は、1603年の築城。すでに徳川政権が始まっていて、京都に新しく作ったこの城は戦闘用ではなく政治用。それでもところどころに戦の仕掛けはある。その一つがこの<枡形虎口>。本丸に乱入しようとする敵軍を、ここで押し包むように討ち取る仕掛けだ。

北野天満宮を見てしまったので感慨が少ないですが、ここでも紅葉はピークでした。今回の紅葉を見る京都旅、天候にもめぐまれ3月の花見企画(*1)同様うまく行きました。今年の京都旅行は、本当に充実していたと思います。感謝・・・。