Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

安住予算委員長への期待と責任

 今週、石破総理の帰国を待って、臨時国会が始まる。この10年ほどとは、全く違った国会の姿が見られるだろう。少数与党ゆえ、委員長ポストを野党に割り振る数が増え、議院運営委員長を自民党が獲った代わりに、予算委員長を立憲民主党に渡すことになった。予算委員長には、野田内閣時代の財務大臣だった安住議員が就いている。

 

 委員長権限というと、よく目にしたのは強行採決だが、委員会の日程から審議の仕方まで決める強大な権限がある。この臨時国会ではまず補正予算の審議が成されるのだが、その議論を主導する権限と同時に責任もある。予算というと、財務省悪者説(*1)がいつも出てきて「財務省に操られた官邸に押し切られた、国会軽視だ」と野党・メディアも叫んでいたが、今回はそうはならない。国会で本当の議論がなされ、市民はそれを中継で見ることできる。

 

虎ノ門ヒルズのホテル「アンダーズ」の入り口

 政策は、どこかの料亭や高級ホテルで決まるのでははなく、国会で決まるのだ。例えば、政府が用意した経済対策補正予算案は13兆円余。

低所得世帯へ3万円給付 来年1~3月、電気・ガス代支援再開―補正予算13兆円超、23年度上回る・経済対策:時事ドットコム

 

 今話題の国民民主党の「手取りを増やす」政策だと、約17兆円が必要(*2)。立憲民主党が主張する「160万円の壁」対策なら7,800億円である。各々対策時期が異なるので直接比較はできないのだが、例えば「3万円給付や電気・ガス代支援を止めて、103万円&106万円の壁対策をする」などの議論が正々堂々できるはず。

 

 減税だろうが助成金だろうが、何かをすればそれは全て(誰か)国民負担(*3)なので、それをちゃんと国会(委員会)で分かるようにしてもらいたいと思っていました。ようやくその願いが叶いそうで、安住委員長には期待していますよ。

 

*1:今も財務省の<X>に批判が殺到している。

 財務省Xへコメントが20倍 衆院選で平均24が495に 増税批判、国民・玉木氏関連も - 産経ニュース

*2:少数与党は英仏の轍を踏むことに - Cyber NINJA、只今参上

*3:「いずれにせよ国民負担です」 - 梶浦敏範【公式】ブログ