大阪万博開催まで、残り200日もない。資材等の高騰による予算不足や工期の遅れが懸念され「貴重な建設資源を万博に回したから、能登の復興が遅れている」との非難もあった。しかし、もうここまで来てしまえば後戻りはできない。規模を縮小しても、やり抜くしかないように思う。これが、維新の会の終わりの始まりにならなければいいと願うだけ(*1)だ。
万博のために整えたインフラは、隣接するIR(統合型リゾート)施設も利用する。当初から、万博を隠れ蓑にしてIRを進める陰謀ではないかとの指摘もあった。カジノを含めたIRの開業は2030年が予定されていて、もちろんまだ基礎工事の段階。当面する課題が2つあった。

・運営事業者の「大阪IR株式会社」が、事業撤退の権利を2年後まで保有している
・万博開催中の工事については、各方面から工事中止を要請されている
というもの。オリックスやMGMが出資するIR会社が本当に事業をするのかについては、今回「戻りの橋を焼いて不退転の決意」を示した(*2)ことで不安は無くなった。また、2030年開業のために万博開催中もIR施設の工事をするか否かについて、博覧会事務局長(BIE)が「騒音を抑えて・・・」と前向きな発言(*3)をした。
この2つの報道が重なったことで、IR推進主体は「なにがなんでもやり抜く覚悟」を示したと言える。うがって考えれば、IR会社が2年早く撤退権を放棄することで、万博期間中の工事を容認させたのだろう。
IRはカジノだけではありません。その意義については日本MGM社長の、
MICEの価値をどう考えるか? - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)
を参照いただくとして、できてしまうことは間違いなさそうです。
*1:堺屋思想の原点に立ち返って! - 梶浦敏範【公式】ブログ (hatenablog.jp)
*2:大阪IR、事業撤退の権利を放棄へ 令和12年秋にも開業、ほぼ確実に - 産経ニュース (sankei.com)
*3:万博期間中のIR建設工事で騒音を抑える提案 博覧会国際事務局長「9月末にも解決」 - 産経ニュース (sankei.com)