環境活動家というのは、時に過激な行動に出ている。例えばルーブル美術館で、所蔵品を汚損しようとするなどだ。芸術などにカネを使うくらいなら、環境問題を前進させろと言いたいらしい。その過激さを最初に見たのは、反捕鯨団体「シーシェパード」の捕鯨に対する抗議行動だったような気がする。捕鯨船を取り囲んで警告音を発したり、放水や体当たりをしてきたこともある。海賊よろしく乗り移って暴力を振るったことも･･･。
そんなエコテロリストの頭目ポール・ワトソンが、デンマーク領グリーンランドで逮捕・拘束された。容疑としては2010年に日本の捕鯨船の作業を（暴力的に）妨害したというもの。日本政府がICPOに国際手配をしていて、これに基づいてデンマーク当局が逮捕を行った。今月15日までに、日本に移送するか否かを決定するという。
この容疑者は、一度ドイツで身柄を拘束されながら、保釈中に逃亡している。今回の逮捕でも、容疑者の関係者が保釈金集めをしているということだが、保釈が認められる公算は低いと思う。このまま日本に移送されて裁判にかけられれば、無期懲役の可能性もあるという。
容疑者はカナダ国籍だが、直近はフランス居住だったので反捕鯨国フランスでは「日本に移送するな」との声が多く上がっていて、マクロン大統領まで移送に反対する意見を述べている。
仏大統領、反捕鯨団体創設者の日本引き渡しに反対 デンマークに介入（ＡＦＰ＝時事） - Yahoo!ニュース
なんとなく「英雄を野蛮国に渡すな」のトーン。あっという間にネット上での英雄救済意見が集まったという。海洋研究者の中では、クジラは増えているとの意見もある。海での食物連鎖の頂点にある彼らが増えすぎれば、逆に海洋の生態系が狂ってしまうかもしれない。
次回マクロン大統領が訪日された折には、メインディッシュはクジラの尾の身としてはどうでしょうか？ブルゴーニュの銘酒に合うと思うのですが･･･。
