Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

イデオロギー対立では解決しない

 G7はいわゆる「西側」諸国ばかりだからいいのだが、G20となると中国やロシアが入って来るし、サウジアラビア(サウジ家のアラビア)のような国もいる。さらに国連では<グローバル・サウス>諸国の発言権も高まっていて、中露が安保理常任理事国だという以上に混迷の原因となっている。

 

 プーチン先生にICCが逮捕状を出すほどの暴挙をロシアがしているにもかかわらず、ロシア制裁に参加しない国も多い。その理由は、「西側」が民主主義を強要することへの反発もあるからだとの意見もある。そんな中、米国バイデン大統領が意気込んだ<民主主義サミット>も、評価はイマイチだったらしい。

 

「民主主義サミット」は結束ゆらぐ皮肉な結果に 共同宣言への賛同は約6割にとどまる:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

 

    

 

 米国としては、民主主義の国と強権国家というイデオロギー対立を鮮明にして「非道な強権国家」を非難したかった。さらに、民主主義国を増やしたかったのだろう。しかし、これまでの「アラブの春」などの推移を見ていると、民主主義が似合わない国というのも多いのだ。

 

この国に合った統治の仕組み - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

 

 民主化を進めた国では、貧困や混乱が進んでしまい「独裁体制の方が良かった」との声が聞かれる。そもそも民主主義国の代表たる各国でも、

 

・米国 トランプ先生起訴で分断深まる

・英国 物価高騰で "Brexit" 非難の声も

・フランス 年金改革(改悪?)で大規模デモ

 

 などと大混乱しているではないか。これらの例を見ると、中国の「わが国にはわが国の民主主義がある」という言葉も一概に否定できない。バイデン政権の<イデオロギー対立戦略>では、コトは解決しないだろう。

 

 翻って日本、民主主義国ではあるのですが、それにふさわしいスキーム(政界・官界・メディア界)になっているのでしょうか?ちょっと不安。