Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ワイヤレスペンのメーカー「ワコム」

 少なくとも30年くらいは、この会社の名前を聞いていなかった。社会人になった初期の頃、グラフィック・ワークステーションの開発に関わっていたことがある。今から思えば高価な機器で、入力用デバイスはマウスではなくタブレット&ペンだった。その機器の競合というわけではないのだが、埼玉のあるメーカーがタブレットにワイヤレスペンのシステムを発売したので、展示会に見に行った。その企業の名前が「ワコム」。

 

タブレットなどの「ワコムストア」 顧客情報約15万件漏えいか | NHK | サイバー攻撃

 

 今回の記事は、サイバー攻撃で顧客情報が流出したというもの。スマホなどのタッチパネルが当たり前になっている今でも、タブレットを作っていたとは驚いた。また、このタイミングで記事が出たのは偶然だろうが、何か因縁を感じる。

 

        

 

 というのは、この企業は<統一教会>と縁のあるものだったから。ワイヤレスという技術以上に、非常に安い価格で市場に出てきた。必要以上に品質を重んじる僕の企業からは、想像できない価格。ある筋に聞くと「統一教会信者のエンジニアらが、不眠不休、低賃金で働いているから」と教えられた。

 

 その真偽は不明だが、創業者が教会系の<世界日報>出身。1984年の起業にあたって出資したのが、教会系の商社<ハッピーワールド>だったことは確かだ。<統一教会>の霊感商法などが問題視された1990年代になると、教会からの経営への圧力が強くなったと聞く。信者従業員も大勢いたらしい。

 

 その後、教会との縁は切れていたということだが、実態のところは分からない。過剰な寄付を受けるだけでなく、養子縁組までしていたという教会だから、隠れた企業統治をしていたのかもと思わせる。

 

 ひょんなことで思い出した、30余年前の記憶。懐かしさというか、ほろ苦さというか、微妙でしたけれどね。