Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

極東有事を考える

 ロシアのウクライナ侵攻は停滞中、加えて国際社会からの非難・制裁が効き始めるだろうから、プーチン大統領は相当追い詰められていると思われる。何といっても兵力・軍事物資が足りない。中国に支援を要請したとも伝えられるし、極東から兵力・物資を引き揚げているようだ。先日の北海道周辺でのロシア軍艦の行動も、クリル諸島から物資などをウラジオストック経由欧州戦線に送るためのものと推定される。

 

 そんな状況なのに(いやだからこそかも)北方領土で、ロシア軍が演習を行ったとの記事があった。その規模3,000人と、いかにも「ロシア軍はここにもいますよ~」と言いたいだけの、形だけの演習。極東に「力の空白」ができつつあるのかもしれない。

 

 ロシアを支援するためか、それとも(ロシアからの)縛りをまぬかれたせいか、半島の付け根の国の活動が顕著だ。ついに、米国全土を射程に収めたICBMの実験までやってのけた。バイデン政権としても気にはなるのだが、当面の問題はウクライナ侵攻への対処。韓国は大統領選挙が終わったばかりで、新政権への移行が済んでいない。中国も秋の「習大人の三期目就任」を控えて、動きにくい。

 

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 その中国、「三期目」が決まれば台湾のことを考え始めるだろう。しかしいざ闘い始めたら、ロシアのような羽目に陥るのではないかと心配しているかもしれない。

 

・中国兵も長く闘っていない。いざとなったら腰抜けかも

・長引けば経済制裁などが降ってくる。ロシアよりは強い経済だが

・ロシアには「核」という切り札があるが、中国はまだ米国に対抗できる量はない

 

 ロシアという国の政治体制がどうなるかに全てはかかっているのだが、液状化するようなことがあれば極東有事は容易に起きる。思い出したのは1941年6月、ヒトラーの軍隊がポーランドの平原からソ連に侵攻した時のこと。日本軍はシベリアで「関東軍特種演習」を行った。これには極東ソ連軍を足止めしヒトラーを支援する目的と、万一衝突が起きればそのままソ連と開戦する意図があったと言われる。

 

 ここからは僕の妄想・・・。「力の空白」ができるのなら、北方領土でロシア軍が演習するなら、自衛隊も「北方領土特種演習」でもやったらどうでしょうか。え、緊張を高めるだけだって。それでも「どうせ何もしないし、北方領土には本気じゃない」と思われるよりはマシですよ。