本当に久しぶりの事だが「会食・会合しませんか」とのお誘いがあった。東京都の「COVID-19」新規感染者は、ずっと40人を下回っている。対面会合やるなら、今を置いて機会はないかもしれない。
集まったのは、官僚OB・弁護士・コンサルタントといったサイバーセキュリティ業界では名の通った人たち。場所の選定はお任せしておいたのだが、神保町駅スグにある「新世界菜館」という老舗中華料理店と決まった。官僚OBの方が、現役時代から行きつけだったお店で、内々の話をするのに便利だとのこと。霞ヶ関幹部や政治家を招いた会食内容が漏れた、某通信会社の接待用レストランのような不具合はないと、その方が太鼓判を押してくれた。
神保町と言えば、僕は「書泉ブックマート」でシミュレーション・ゲームを漁るくらいしか経験がないところ。早めに行って探そうとしたが、すぐに赤いネオンサインを見つけることができた。
小川町から神保町にかけても、老舗レストランの多いところ。中華のお店も一杯あるのだが、このお店の売りは「上海蟹」。本場に生け簀もあるようで、本当の本物を掛け値なしで食べさせてくれるとの評判だ。
予約名を告げると「お二階へどうぞ」とのこと。二階は個室になっていて、予約名の書いてある部屋に入って、座って主賓を待った。定刻前に4人が揃い、まずはビールと前菜が運ばれてきた。この日のメニューはお任せ<特選宴会譜>。
・季節の冷菜の単皿盛り
・ズワイ蟹と白湯のふかひれスープ
・小海老と黄韮のあっさり炒め
・真鱈の白子 麻婆仕立て
・もちぶた肩ロースのトーチー炒め
・新世界風特製ひとくち麺
・本日のデザート(杏仁豆腐)
前菜のなかでは、ナマコの冷製が絶品。コリコリした食感が、食欲をそそる。それらをつまみながら、今年のセキュリティ脅威と政府の経済安全保障議論についての意見交換が始まる。名うての有識者相手ではあるが、産業界は僕しかいない。産業界の希望は「Global & Digital」の推進なので、これに不当に竿差すようなことは避けたいと述べた。食糧・水・エネルギーの供給は、確かに安全保障領域だろう。しかし、今HOTな「半導体産業の国内誘致」は本当にそのうちに入るのかと疑問をぶつけた。
<続く>