７月７日は日本では七夕のお祝いで、本来嬉しい日。しかし中国では違う歴史があって、「盧溝橋事件」勃発の日として記憶されているらしい。この事件は1937年の７月７日、北京南西の盧溝橋（通称マルコポーロ橋）で、日本軍と中国国民党軍が衝突したもの。それまで国民党（蒋介石）軍とは宥和の方向に向かっていたはずの日本軍が、なぜか戦闘に巻き込まれ、長く続く日中戦争の直接原因となった「事件」である。
この事件は中国共産党系のゲリラによって仕組まれたものとの説があり、現にそれまで半死半生だった中国共産党が息を吹き返すきっかけになった。この事件以降も、日本軍は蒋介石政権との和解に努めるのだが、ソ連のコミンテルン（今でいうとGRUかFSB）の謀略によって、ことごとく失敗に終わる。
コミンテルン謀略が変えた歴史 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)
国民党軍との対峙で壊滅寸前だった共産党（毛沢東）を生き返らせ、日本を中国大陸に誘い込むスターリンの陰謀だったとの説が上記の書に記されている。なぜこんな事件のことを思い出したかと言うと、今回「ソニー中国」が広告法違反で100万元の罰金を申し渡された理由が、
「盧溝橋事件の起きた７月７日10時に、新製品発表会を企画した」
という記事に驚いたから。
確かに一部の個人がSNS上で騒いだということはあったようだが、こんなの難癖としか思えない。加えてSNS上の騒ぎだって、ボットを使った宣伝工作かもしれない。先日中国から帰国した人が「中国での法律は、政府が個人や企業を統制するための道具」と言っていたことを思い出す。ただ中国で特に日本企業・個人が気を付けないといけない日が６つあるとも言う。
・５月４日 五四運動が始まった日
・７月７日 上記参照
・８月15日 言うまでもないですよね
・９月３日 抗日戦争勝利記念日
・９月18日 柳条湖事件が起きた日
・12月３日 南京事件が起きた日
さらにこれは日本人だけではないが、
・６月４日 天安門事件の日
・７月１日 中国共産党発足の日
も要注意日。ある種の人達には「常識」なのだそうだが、僕も知らなかった。それにしても、盧溝橋事件は上記のように中国共産党復興のきっかけ、輝かしい歴史が始まる日なのに祝ってはいけないというのは妙な話。あ、そうか。日本人には祝ってほしくないわけですね。
