Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

Yahoo!のコメント欄

 SNSによる「誹謗中傷」をどう防ぐか、これも一種のサイバーセキュリティである。インターネットという匿名環境に隠れ、面と向かっては言えない事を書く。より多くの「いいね」やページビューを稼ぎたいから、発言は徐々に過激になっていく。さらにリツイートされたり、URLを紹介されたりして、過激情報が拡散していく。

 

 だから、これらをどう規制(もしくはマネージ)するかは、国家による重要インフラへのサイバーテロなどとは違うが、より身近にあるリスクと言える。SNSプラットフォーマーは、それなりの「検知~削除」スキームを整えつつあるのだが、ある識者が気にしていたのが、Yahoo!ニュースのコメント欄。

 

 話題によっては1,000を超えるコメントが付くし、それにいくつもの「返信」が加わる。コメント自体に「いいね」や「ダメだし」も付けられる。これも何万件も付くことがあるし、両者の比率で「世論」のトレンドが見えることもある。ただ、ここにボットを使って大量にオピニオンを書き込めば、世論を歪めることもできるかもしれないと、僕も思っていた。ところが最近、ここに、

 

Yahoo!ニュースでは、法令に違反するコメントや、誰かを著しく傷つけたり、攻撃したりするようなコメントの投稿は禁止しています・・・」

 

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 という「看板」が付くようになった。誹謗中傷だけでなく、不都合な何かをピックアップして対処するという姿勢を示している。これで、他のSNSに倣うことになったのはいいことだが、なぜ今?という疑問がある。

 

 ひょっとしたらと思ったのは、こんなニュース。

 

「宮内庁の策は、火に油を注いでしまった」眞子さまの結婚と「複雑性PTSD」公表の全内幕(1/3)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット) (asahi.com)

 

 眞子さまの「複雑性PTSD」はお気の毒とは思うのだが、その原因が「長く続く誹謗中傷」だと医師が述べたのには違和感があった。いかにもSNS等も含めたメディアが、あたかも加害者のように言われたのには、正直驚いた。僕自身はこのテーマについて関心はないのだが、要は小室家が数々の疑惑をちゃんと説明すればいいと思っている。それをしないから「世論」が騒ぐわけだ。

 

 この記事では宮内庁が対応を誤ったと言っているのですが、もしYahoo!に何らかの働きかけをしたとしたら、それは「結果オーライ」かもしれませんね。