国民の5割以上が、開催延期か中止を求めていた東京オリンピックが始まった。少なくとも無観客という意見は、8割にもなったという。開催まで、
・どうして強行するんだ
・政府は止める勇気を持て
などと中止を訴えていたメディアも、いざ始まってしまうとTVは視聴率のためか、新聞は発行部数のためか、嬉々として競技状況を報道し始めている。そもそもメディアのために実施するのが「商業オリンピック」の大きな理由。一部メディアは「天にツバを吐く」ような、オリンピック中止論をぶち上げていたことになる。
「メディアってそんなものさ」
という人も僕の周りには少なくない。ただオリンピックのありかたそのものにも、批判の声が挙がっている。
「もう商業オリンピックは限界だ。もう一度アテネに帰してしまえ」
というのも無理のない話だ。オリンピックが来ると(誘致すると)何が起きるかと言うと、大規模な開発(公共&半公共事業)は確実に行われる。僕の見ている狭い範囲でも、
・東京駅の大改造で、レストランやショップが増えた。
・大型ホテルが続々進出、豪華なもの(五輪貴族用?)も多い。
・羽田空港が拡張され、周辺交通も含めて便利になった。
が、この数年進んできたことも確かである。
これらのほか、オリンピック専用施設の建設もあり、それらが競技終了後うまく活用されていないという例もあると、下記の記事が伝えている。
世界のオリンピック村の現在、「廃墟のまま放置」の事例も | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
結局のところ、オリンピック/パラリンピックを開催した「決算」はどうなのだろうか?開催国だけではなく、スポンサーやメディア、もちろん「ぼったくり男爵の組織」も含めて、コストパフォーマンスを知りたいと思う。
巨大な利権が渦巻いていることは分かるのだが、巨大すぎてその全貌は誰にも分らないのではなかろうか?関係者としては、やめるにやめられないので「いけるところまで行くだけ」と思っているのではと疑っている。
オリンピックそのものが、国威高揚に使われたりドーピングなどのゆがみを生んだり「陰の部分」が目立っているのは昔から。これを機にサイバー攻撃のリスクが高まるということもロンドン大会以降、声高に叫ばれるようになってきた。