「イングリッシュローズの庭」には、バラだけでなくクレマチスやユリ、アジサイも咲いている。もうじきアガパンサスも咲くのだろう、茎が伸び先端につぼみが膨らみ始めている。僕が知らない花も多く、家内は蜜にたかるハチのように花の間を歩き回っている。ここには150種類、約1,000本のバラが植えられているとある。盛りは過ぎたとはいえ、多くの人がスケッチをしたり、カメラを構えている。
この庭は旧イギリス総領事館（現横浜イギリス館）の北側に広がっている。領事館の庭を維持・整備したもののようだ。これも含めてこれだけ多くの植物を維持するには、相当の人手や資金がいるだろう。市民でもない僕らが無料で楽しめるというのは、ありがたい限りである。
庭の北端に出ると、正面入り口が見えた。川沿いの「フランス橋」の方は、ある意味裏口だったようだ。入り口前には交番もあり、いくつかのバス停もある。以前紹介した「あかいくつ」号は、元町・中華街駅前から谷戸坂を登ってきて、ここで折り返す。僕らはこれから大さん橋の根本まで行き、山下公園に入るつもり。スマホの交通案内でルートを検索すると、神奈中バスの「山手ライナー」が一番便利だった。５分ほど待って、普通の神奈中よりおしゃれな塗装のバスに乗る。
日本大通りでバスを降りると、目の前に「キングの塔」こと神奈川県庁がある。大通りにはユリが多数植えられている。これも色とりどりで、大変に美しい。海洋会館や横浜開港資料館などの前を過ぎて、横浜臨港線プロムナードの下周辺の雑貨店を冷やかす。ミリタリーグッズの店があったが、アメ横などとは違ってちょっと子供っぽいイミテーションが中心。何しろQPちゃんが迷彩服で匍匐前進するというのだから。
そこから100ｍほど元町・中華街方面に戻ると、そこが山下公園の入り口。こちら側のシンボルである「インド水塔」が見えた。フランス・イギリスときて今度はインド、まさに世界に開けた窓＜YOKOHAMA＞である。
「インド水塔」の隣には、レストハウスがあった。入り口にいたガーデンベアと記念撮影をしていると、レストハウスの人が出て来て家内とのスリーショットを撮ってくれた。お礼かたがた中に入り、アンケートを書いたらバッジやレタスのタネをくれた。家内はこういうものが大好き。
＜続く＞
