Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ワクチンは届くそうだが

 先日米国在住の知り合いとビデオ会議をした際、2人共2度目のワクチン接種が間近だと言っていた。一人は、スーパーマーケットの薬局で打ってくれたよ、とケロリとしていた。バイデン政権の100日では、ワクチン接種を始めとする「COVID-19」対策が成功しつつあるのが、最大の成果だと思う。

 

 翻って「ワクチン接種後進国」と言われる日本はどうか?菅総理は渡米してファイザー社のCEOと会談する予定が、結局電話連絡になってしまうほどないがしろにされている。それでも高齢者向けのファイザー社のワクチンは確保できたようで、連休明けから続々到着するという。

 

 問題は、それを円滑なロジスティックスで市民に接種できるかどうか、である。先日の日曜討論に出演した日本医師会の会長は、渋面を作り、

 

「本当に他に手段がない、どうしようもない状況に限定して、歯科医による接種を認める。基本は医師・看護師によらないと、接種させてはいけない」

 

 と述べていた。ある報道では、7月末までに希望する高齢者に接種を完了するには10万人医師・看護師が不足するという。それでも歯科医(僕から見れば立派な医療従事者)による接種は認めたくないというのが医師会の意志である。

 

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 よく竹中先生が行政の硬直化を「鉄のトライアングル」と言っておられるが、この場合は、

 

産:医師会

官:厚労省

政:医療族議員

 

 のトライアングルが、国難という中でも医師会の権利擁護に動いているという印象だ。困った菅政権は、接種の報酬の倍増というニンジンを下げて医師会を動かそうとし、自衛隊による大規模接種会場開設という手段にも訴えた。それでも「スーパーの薬局で打ってもらっちゃった」という米国にはとても及ばない。本当に医師・看護師でなくては接種できないのか?科学的な検証と規制緩和の議論を期待したい。

 

 幸いにして熱海市の接種予約Webサイトは使い勝手がよく、僕は簡単に6月に1度目、7月に2度目の接種予約ができた。(本当に)高齢の両親にところには、日時は未定だがかかりつけ医が巡回してきて接種してくれるそうだ。接種予約で混乱している自治体の報道もある中で、ありがたいことである。

 

 まだ65歳には間のある家内を含め、あとは一般の人達へのワクチン接種がどうなるかが心配です。ファイザー製はまず信頼できるとして、その他のワクチンの副反応なども気になりますしね。