死海周辺の年間降水量は、50~100mm。昨今の日本なら、1時間で降ってもおかしくない量である。それゆえ周りには人工のもの以外緑はない。観光拠点エン・ボケックにはどこからひいているのか、淡水があふれている。ひょっとすると死海の水を淡水化して使っているのかもしれない。それなら、ますます死海の塩分濃度が高くなるだろう。
砂浜の向こうには、死海で泳ぐ(というより浮かぶ)人々が見える。さらにその向こう、もやに霞む対岸はすでにヨルダンである。これから帰りのフライトに乗るのだが、イスラエル最後の食事はここで食べることになる。スパもあるホテルや高級ホテル、フードコートなどはあるのだが、適当なレストランはなかなか見つからない。
そこでカンバンが出ていたインド料理の店に行った。前回の画像で紹介した、バラックのような造りの店である。昼を大分過ぎているからか、客はあまりいない。客なのか主人なのかわからないアラブ系の老人が、ホース付きのパイプをくわえている。水タバコというやつだろうか?
3日間世話になったウクライナから来たというハイヤーのドライバーも、一緒に昼食を食べた。新婚だそうで、奥さんの写真をスマホで見せてくれたがロシアのスケート選手のような美人。ベラルーシ人だという。まずピタパンとそれに付ける9種類の総菜が出てきた。主として野菜をいろいろなソースであえたもので、いくつか食べたが、辛すぎるものはない。
画像の左上がその総菜。続いて前菜が2つ出てきた。左前はヒヨコ豆のムースのようだ。右がこの地方でポピュラーなファラフェル。豆とひき肉を団子状にして揚げたものだ。滞在中ファラフェルにはお目にかからなかったので、ありがたく頂いた。まあコロッケの類である。