Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

血塗られたキャピトルの丘

 誕生した時から破天荒なトランプ先生の政権だったが、終わり方は中でも極めつけだった。連邦議会と言えば米国中でもっとも神聖なところ、それが暴徒に占拠され対処しようとした警官隊との間で揉めて、経緯の詳細は不明だが5名の命が失われたという。まさに「丘は血に染まった」のである。

 

 東洋大横江公美教授はヘリテージ財団に在籍中、僕ら日本の聴衆に向かって「キャピトルの丘」という題名のブログを発信してくれていた。ホワイトハウスは確かに政治の動向を左右する。しかし真に米国の行方を決めているのは、各州から選抜された連邦議会議員だちだ。合衆国であり民主主義の国である米国を一番象徴するのが議会の建物であり、それが鎮座している丘だというのがその命名の由来。

 

 ワシントンDCを舞台にした「ネイビー犯罪捜査班(NCIS)」では、たびたび背景に議会の建物が映る。昨日に見たDVDでは、イスラム教のモスクから出てきた海兵隊員が議会の建物を背景に道路を進んでいって殺される。DCのかくも中心部に、モスクがあることに驚いた。

 

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 議会を占拠するという前例のない(罰当たりな)ことがなぜ起こったのか、現時点では情報は充分ではない。しかし大統領選挙に不正があったと訴え続けるトランプ先生に同調した(扇動された?)支持者が、乱入したことは間違いなさそうだ。

 

 残り任期は10日ほどになったトランプ政権では、高官の辞職が続いているという。あと10日何もしなければ終わるのに、最後まで任期を全うすることに耐えられなかったと考えるべきだろう。トランプ先生の弾劾論まで出てきた。願わくば、もう数年前にやってほしかったと、僕などは思う。

 

 これと直接関係あるかどうかわからないが、FacebookTwitterが一時的にトランプ先生のアカウントを止めた。両社は結局「永久追放」にしたようだ。理由は「利用規約違反」、再利用させれば再び騒動を起こしかねないとの判断だろう。

 

 事ここに至って、さしものトランプ先生も「白旗」を挙げたようだ。政権移行を認める動画を投稿し「円滑・確実な政権移行」を目指すという。前代未聞の汚点で政権が終了することになったのですが、民主党バイデン政権になったら解決するというわけではありません。これも前代未聞の「蜜月期間」が始まります。注目していますよ。