Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

John Maxwellの戦歴(7)

 しばらくは、戦場は平穏だった。米軍も戦線が伸び切って補給待ちだったし、独軍も撤退の準備に追われていた。その平穏もやがて破られる時が来る。銃火の音がすると、古参兵などは「ほっとする」と新兵に漏らしたりもした。カーンの街に残ったいくつかの拠点の一つを、F中隊は突破して前進するよう指令を受けた。突破できれば、カーン攻囲戦は最終段階に入る。要するに「袋のネズミ」である。

 

 独軍の防御拠点は丘に囲まれた一角、丘の上には75mm対戦車砲が据えてあり、ふもとの町には、2人の指揮官が機関銃を据えて米軍を待ち受けている。Greenwood中尉は自らパラシュート分隊2個を連れて敵の重機関銃に対峙し、右翼にMaxwell軍曹、左翼に無線機を持ったJones伍長、ハーフトラック2両に乗ったMay軍曹の部隊は突破兵力として中央に置いた。3両のM-4戦車も、75㎜砲から遮蔽された建物の陰などで待機させた。

 

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 敵の9-1指揮官の重機関銃射撃は、的確だった。パラ分隊の反撃をものともせず銃撃は続き、ついに中尉自身が負傷してしまった。動揺したパラ分隊は指揮官を担いで潰走した。Maxwell軍曹らも不用意に近づけないし、AFVは丘の対戦車砲に睨まれて動けない。時間だけが過ぎていった。膠着状態を打開したのはJones伍長の無線機、うまく150mm砲兵を呼び出すことができ、観測射撃で丘の上に命中させ、最初の効力射撃で対戦車砲を操作班ごと吹き飛ばした。

 

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 75mm砲の脅威がなくなって、AFV5両が勝手に走り回れるようになると状況は一変した。独軍側には有効な対戦車兵器は、パンツアーファウスト1発しか残っていない。それも、せめて2ヘクスの距離に近づかないと命中を期せない。なにしろ2発目はないのだ。

 

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 75mm榴弾のつるべ撃ちにあって重機関銃座は壊滅、9-1指揮官も潰走した。中機関銃座も同じで、8-1指揮官は機関銃を捨てて後退した。ハーフトラック2両と戦車3両は、目的の突破を果たした。7シナリオのカーン突破戦は、不利な独軍がよく粘り米軍は辛勝したという評価だろう。Maxwell軍曹は、短い期間に著しい成長を見せた。負傷したGreenwood中尉に代り、F中隊にはHill中尉が赴任してきた。

 

 Maxwell軍曹の戦果は、今回は勝利のみ(1ポイント)であった。(累積1ポイント)闘いは次の舞台へと進む。

 

<続く>