Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

BLTステーキ銀座のランチ(後編)

 情報セキュリティ責任者というのは、あらゆるリスクの管理に責任がある。社長がスマホを落としたという件だって守備範囲だ。だから関与は関連会社も含め全社の設備運用、従業員教育から行動監視に近いことまで広がっていく。役員たちの中には理解が不十分な人もいて、「新参者が大きな顔をしている」とか「ウチの伝統にそぐわない」などといわれもない非難を浴びかねない。

 

 もともとリスク管理とは、終わりのない仕事。このリスクを克服出来たら、別のリスクが見えてくる。内部統制や事業継続の議論をしている時も、この会社よくできているなと思う会社ほど「いやまだまだです。あれもこれも不安です」と仰る。誘っていただいた人にちゃんとした回答は出来なくて、同じ悩みを持つ企業の責任者同士で悩みを共有するところから始めては・・・というのが精いっぱいだった。

 

 銀座を見下ろす個室には、前菜に続いてスープが運ばれてきた。心配していたほどの量ではなく、最近小食になった僕でも最後のステーキを完食できそうだ。お肉の前にソースが3種類テーブルに並んだ。6種類のうちから、通常のステーキソース、ワサビ醤油、チミチュリという白ワインベースのピリカラソースである。

 

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 そしていよいよ主役の登場。これで150g、僕のRareには赤い牛のサイン、他のお二人には白い牛のサインが付いてきた。上に乗っかているのはハーブバター、昔ドイツの田舎町のステーキハウスで「カルテブテ」と呼んでいたものによく似ている。

 

 メニューの裏には牛肉の部位を示したイラスト。これは持って帰らないといけない。肉を一切れ(といっても50gくらいある)皿に取り切ってみたが、中央部が冷たいという雰囲気はなかった。失礼ながら、自宅で僕が焼いているRareと同じくらいに見える。

 

 さすがに肉の風味、柔らかさ、舌触り、何をとっても一流だった。お話の方は徐々にくだけていって、最後はステーキ談義になってしまった。申しわけないと思うのだが、これだけ美味しいステーキは米国でも食べたことがないので、お許し願いたい。

 

 難しいテーマで、一朝一夕に解が出るものではない。セキュリティの専門家が十分に腕を振るえるようになるのはTOPの理解が必要。経団連の会合でも、いつもその結論になります。ご馳走になったから言うのではないですが、粘り強く意見交換をさせてもらえればと思います。