Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

メディアへの期待と危惧

 菅政権の「デジタル化」政策、今のところは「デジタル庁」と「ハンコ撲滅」くらいが目立つだけだが、じわり「オンライン初診恒久化」や「デジタル教科書」のようなテーマも浮かび上がってきた。これに「携帯電話料金引き下げ」も絡んでくるかもしれない。メディアの注目度も高まっていて、先日あるメディアの記者から僕に連絡が入った。曰く、

 

 「今まで官邸付きの仕事をしてきたのだけれど、配置転換でデジタル化担当になった。あまり経験のない分野でなので、過去20年分くらいのトピックスを話して欲しい」

 

 とのこと。数年前に一度だけインタビューを受けた記者だったが、デジタル関係の「古い人」というので僕の名前を思い出したらしい。喜んで1時間以上話してあげた。その中で僕がメディアにも協力してほしいと頼んだことがある。それは、

 

・生産性を上げる、イノベーションを起こすにはデジタル化は有効。

・しかしそれらによって仕事を失いかねないと困る企業や個人がいる。

・彼らを守る「抵抗勢力」の主張を、メディアはフェアに判断して欲しい。

・政府は「デジタル化」に「リカレント教育充実」を付随させるべき。

・それも含めて「自助・共助・公助」は当然の事。

・「ここに困っている人がいる。政府は何とかしろ」だけの論調では困る。

 

 というもの。

 

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 若い記者は真剣にうなづいてくれたが、僕の真意はこの言葉の裏にある。それはメディア自身が「デジタル化」の影響を受けて、どうするか迷うことになるからだ。例えば、それをストレートに指摘した記事がこれ。

 

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201016/pol2010160002-n1.html

 

 某大手新聞も部数は激減している。いまだに紙販売とそれにリンクした広告収入では早晩行き詰る。TVだって放送通信行政に詳しい菅総理が、電波オークションなど仕掛けてくれば従来通りのビジネスは難しい。彼ら自身が困って「抵抗勢力」と化し、一般市民に「デジタル化の負の部分」だけを喧伝されては、日本経済はさらに長く停滞する。

 

 この記事の最後に「デジタル化がメディアの足元を崩す」とありますが、そうなる前にメディア自身がDXをして、新しいビジネスモデルを開拓しなくてはいけないのです。それに気付いてほしいと、切に願いますよ。