濃厚なパテを食べながら、熱いおじさんたちの激論は続く。本当の金融というのは目先の利益を追うものではない、中長期的にに正しい方向に努力している会社があればその株式は「買い」だし、そのむねを市場に伝えなくてはいけない。課題はそのプロセスのレピュテーション効果と信用度である。
そのうちにメインディッシュがやってきた。僕ともう一人の人は、魚メニュー。もう一人の人は牛のほほ肉の煮込みである。僕らの魚メニューは、3つの食材が乗っかったワンプレートである。左上から、ムール貝、海老、カジキの揚げ焼きである。主にトマトソース味。
ふっくらとしたムール貝も、ベルギーでバケツ一杯出されるよりは(1個しかないので)ありがたみがある。もちろんトマトソースも適当な甘味、辛味があって食材によく合う。海老は殻ごとたべられたし、カジキの切り身はとても小さかったけれど、火の通り方が良かった。その下には、クリーム味のリゾットが台代わりに盛られている。
思ったほどの量はないのだが、これが予約客用のコースなのだろう。ちいさな丸パンが1つ付いてきた。これでソースを掬い取って食べる。クロアチア料理と言うが、食材にアドリア海の海産物が大きな比重を占めているのがよくわかる。もちろん日本人の口に合うようにアレンジされているのだろうが、食材は似ているようだ。
議論は果てしがない。お二人はデジタル技術が全人類の幸福をもたらすべきとおっしゃる。僕は絶対的にはその議論は正しいが、相対的には格差を拡大させるのもデジタル技術だと主張する。2人が紅茶を、もう一人がコーヒーを頼んだ。デザートは、コーヒー味のケーキで、チョコレートが掛けられている。このあたりは、普通の洋食屋さんと変わりがない。
3人のおじさんたちの「書生論」ですが、こういうことが話し合える仲間も必要だ。その場を提供してくれたクロアチア料理の店、とても良かった。今度はプライベートで来てみたいですね。ごちそうさまでした。