Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

求む、2nd Opinion

 15日のTV討論会こそ中止になったものの、トランプ先生は選挙活動を本格的に再開している。はた目から見れば「ホワイトハウスクラスター」が発生しているようなのに、である。当の大統領が「スーパー・スプレッダー」かもしれないのに・・・。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020101100115&g=int

 

 ステロイド剤の投与、酸素吸入器の使用など決して軽症とは思われなかったのに、たった3日で病院を退院。その週のうちに支持者を集めて短い演説までしている。トランプ先生だけでなくホワイトハウス全体が「COVID-19」をナメていたのは確かで、経団連会長の言う「自業自得」は僕もそうだと思う。

 

 解せないのは、退院にあたって医師団が「大統領に対する治療は終了した」と言ったこと。「わがままな患者なので、治療はあきらめた」ということかとも思えた。さらにホワイトハウスの演説にあたっては、「大統領が他人への感染リスク要因になることはもうない」とも言っている。それなのにこの時点で陽性のままなのか、陰性に転じたのかは公表していない。

 

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 まるで医師団がトランプ先生のいいなりになっているように、僕には思えた。そこで思い出したのが、先週読んだ本「軍人が政治家になってはいけない本当の理由」廣中雅之著である。

 

https://nicky-akira.hateblo.jp/entry/2020/10/12/000000

 

 この中で米国では建国以来一度も軍によるクーデターが起きていないことと、民主主義国家の軍隊としての条件に「政治決定には絶対的に服従」が含まれていることを筆者は述べている。これでトランプ先生が「COVID-19」に感染した時、ジョンズ・ホプキンスのような有名病院でなく軍病院を選んだかが理解できた。

 

 もちろん警備の問題もあるだろうが、一般病院なら患者は医師の指示に従わなくてはならない。並みの病気ではなく、多分米国でも指定感染症なのだろうから、なおさらのことだ。しかし軍病院でなら政治決定に服従する医師しかいないので、3日で退院するようなわがままも通るのだ。トランプ先生が感染源にならないように、他の病院の医師の「2nd Opinion」がいまこそ必要だと思う。

 

 冗談ですが、こんな「建国以来初」ばかりの大統領なら、初の軍のクーデターがあってもいいような気もします。